2022年春アニメ感想

ネタバレ有です。
また、その作品が好きな人にとっては不快な感想もあるかもしれません。
感想にミス、捉え違いがあれば申し訳ないです。
22/8/16最終更新

余談

今期は豊作。70点台以上いつもならこれの2/3ぐらい。良作揃いのクールでした。
正直自分が下の方に置いてる作品も結構合う合わないによる部分も大きく、客観的に見て酷い作品は少なかった印象。
20点以下が一つしかないのは珍しい。その一つも人気だし、別に駄作ではないんだろうし。


感想いくらか間に合わなかった分は後に編集で追加予定。
感想に関して、余所のサイトに「自分が」書いた感想をほぼそのままコピーしています。剽窃ではないです。

基準など

楽しめた度合い + 良さ + 好みで直観で点数付け。
好きな作品でもダメな点が多ければ下げるし、楽しめてない作品でも悪い点がなければ40~50点台ぐらいになる。(ただ、日常系は好みに依る部分が大きい)
60点ぐらいが満足ライン。

感想の最後に一話毎の10点満点の点数(5を普通として)を〇(1話)-〇(2話)-〇(3話)-〇と言う形式で載せてるけど、最終の点数には一切影響なし
強いて言うなら日常モノは全話平均、それ以外は最終話付近の重み大きめの加重平均に相関はするかも。
各話の評価で完全に良作駄作を区別することは絶対に不可能だと思ってるのであくまで参考程度に付けてるだけ。

連続クールモノに関しては最終クールであればそこまでの全クール通しての評価。途中クールであればそのクールのみの評価。

D(つまらない)

54位 古見さんは、コミュ症です。<11点>

 

独占配信だとこの機会逃したら見る機会ないなと思って合わない作品でも見てしまう病気。

このアニメ何といってもつまらないと感じる要因はキャラ。
このキャラはこういうことをする、あのキャラはああいうことをするというのが予め決まっていてその通りにしか行動しないせいで、基本的にサブキャラ全員、何なら古見さん含め全く人間味がない。
キャラ一人一人で持ちネタが決まっていて、舞台がどう変わろうと結局その持ちネタしかしないし、キャラの掘り下げ的な展開もろくにないからさすがに飽きる。キャラがbotみたい。
だから、例えばガタイくんの登場回は新鮮で面白かったけど、同じネタしかないせいですぐにまた飽きるんだよね。 
各キャラに個性を持たせるのではなく、1つの記号的性格しかないキャラを大量に出してワチャワチャさせることで、キャラの薄さを補っている感がある。
とりあえずネタが切れたら追加で変なキャラを出して変なことをさせておけみたいな作品。

ここまでキャラが記号的な作品も珍しいから、この作品を楽しめる人はむしろその部分をこの作品の個性として捉えて楽しんでるのかもしれないけど、少なくとも自分は楽しめない。

あと、安定して古見さん持ち上げが気持ち悪い。
喋れないキャラのどこに魅力があるんだと言いたくなる。
途中で中学時代は友達がいなかったみたいな話があったが、それを過去回想で終わらせるのではなく、なぜその中学時代に対して今は友達がいるのか、昔と何が変わったのかと言う点に関して描くべきでは?と思った。
このアニメ好きなキャラが0人で、嫌いなキャラは大量に要るという...こんな作品本当にこれぐらいかもしれない。
特に山井とかそういうキャラとは言え普通に不快だし、安定して中二病や米谷とかいうキャラは滑ってる。

話としてもコミュ症と言うものに本気で向き合おうとする話も減ったなぁという印象です。
喋ろうとする努力や改善しようとする努力の描写もなくなってしまった。
なんかたまに主人公には普通に話せるようになってるけど、過程が雑だしやっぱりジャンルとしては完全にギャグアニメだなと。

とにかくキャラが微妙だからラブコメとしてもそんなに楽しめず。
お互い意識してる描写もラブコメ要素強めの回ぐらいにしかなく、丁寧さが足りないせいでラブコメとしての出来も高くない。
古見さん→只野はともかく、只野→古見さんは友達の空気感だし、あまり恋愛的感情は感じとれない。

作画は一期より落ちたというか露骨に微妙な回もあったけど、自分的にはこれぐらいの方が落ち着いていて見やすかったかな。
一期みたいな過剰な漫画風演出も少なくなってその点でも見やすかった。

良かったのは9話のED映像。あれはセンスあると思った。

全12話:☆6-2-1-1-2-2-2-2-6-4-1-3

53位 エスタブライフ グレイトエスケープ <21点>

 

この原案者関連の作品大体取り合えず勢いで突っ切る感じがあって苦手なので。
これも同じように微妙。
逃し屋と言う設定がアクションにしか活かされてない。
毎回逃亡したい理由や置かれている状況がぶっ飛んでいて逃し屋と言う重めの設定のわりにギャグにしかなっていない。
こんな設定ならもっと、ちゃんとした理由を描いてかつ逃亡後どうなったのかというところまでやってこそだと思うんだが、これはどういう思考か知らないがバカアニメを狙ってその部分を茶化した感じ。真面目に作る気はないんだなって。
逃し屋云々じゃなくてバカな展開をやりたいだけと言うのが伝わってきて、段々と冷めてしまった。
パンツ、分裂、競馬とか、毎回よくわからないものを見せられて、ノリも寒いしずっとバカやっているだけのアニメ。

テーマも世界観も行く先々でまばらで雑、話もシリアスなのかギャグなのか毎回一貫性がなく適当。
キャラも寒い、きつい。主人公やピンクは思考がぶっ飛んでて、どこかしら気持ち悪さを感じるし全く好感が持てない。
そもそもキャラの掘り下げ回もロクになくて...。
獣やロボなど色々変わった仲間がいるのに、スライムのよくわからん掘り下げをしただけでそれっきりほかの仲間に関しては全く。
これは感想書くのも馬鹿らしい系のアニメなのでこれぐらいで。

全12話:☆7-5-6-2-0-3-4-5-3-4-3-3

52位 遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!(1クール目) <26点>


アークファイブを完走したのを最後に途中切りを続けてる遊戯王シリーズ。
実際年々面白くなくなってきてる気がする。
アークファイブとか叩かれてたけどまだ全然面白かった。
やっぱり遊戯王シリーズはクソガキじゃなくて少年主人公の方がいい気がするかな。
とにかくキャラに魅力がなくて誰一人好きになれない。
おまけに本筋の宇宙人云々の話は目的もはっきりしてないしで何も惹かれるものがなく。少年漫画的な無難なストーリーにすればそれなりに面白いのに本当によくわからない話ばかりで...。
OPとEDがかなり好きだったので1クールは見続けたけどさすがに限界。

13話まで:☆6-6-3-3-2-2-4-4-7-6-3-5-4

51位 恋は世界征服のあとで <28点>

 

黒井津さんに続き、またも特撮系アニメ。
黒井津さん好きだったのでこれも期待してたけどダメだった。
最初は同じようにこの作品もギャグアニメテイストで面白かったが、途中からラブコメ重視の作品になりつまらなくなった。

まず、この世界における「ヒーロー」や「ゲッコー」の立ち位置が良くわからない。
正体バレしてはいけないという設定がある時点で茶番のごっこ遊びではない。
ただ見せ方としては、全く本気で対立してる感はなく、誰もゲッコーのことなんて気にかけている様子もない上、これと言って悪事を働いている描写もないので、現実世界と同じくテレビ番組の中での対立組織のような茶番ごっこにしか見えない。
勿論、黒井津さんのように完全にギャグアニメならこんな細かいこと一切気にならないけど、この作品は恋愛要素強めで、ロミジュリ的な見せ方もあったのでその部分が引っかかった。
モンタギュー家とキャピュレット家が本気で対立してるかどうかわからないロミジュリなんて深刻さも微塵も伝わってこないわけで。
結局その部分が希薄になっているせいでロミジュリ的な設定が強調されている割に普通のラブコメのように見えてしまって面白みがない。
ゲッコーに入ったきっかけやゲッコーを目指す妹の話もあった気がするが、これもゲッコーをちゃんとした組織として描いていればこそ共感できる話になるはずで、こんな適当な設定だと。

最終回の共闘展開も、そこまでに対立している描写や、ばれないように工夫している描写があればこそ映える展開であり、本気で対立してない上、身内にばれまくりな本作では全く本来得られるはずのカタルシスも得られず。

普通に一話みたいな馬鹿馬鹿しいギャグアニメ路線でやっていれば面白かったのになと思う。
基本ギャグアニメでたまに恋愛要素を挟むぐらいのバランスだったらメインはギャグだからそんなに設定に引っかかることもなかったと思う。
後半特撮要素が薄くなってしまってキャラが独特なだけの普通のアニメになってしまったのも残念。
デス美の日常回はギャグ強めだったが、基本的にゲッコーの仲間内だけでの絡みで正直どうでもいい。
というか魔王幹部だったかな、あの辺のキャラやたら多いわりにギャグ要因と言うわけでもないし、本当に何のために出したのか。
それに、魔王幹部はやたら掘り下げされるのに対してヒーロー側、主人公すら含めて掘り下げが薄すぎた。デス美はともかく主人公を全く好きになれない。

コスプレとして堂々と仲良くする展開は上手いと思った。
あと最終話一話前のSE付OPは好き。

全12話:☆8-8-8-7-5-5-4-3-2-4-2-2

C(微妙)

50位 魔法使い黎明期 <31点>

 

ゼロ書の続編。ゼロ書も面白くなかったが、これはもっとつまらなかった。

この作者、毎回展開を変な方向に持って行く傾向にあるのが苦手。
ゼロ書の、実は主人公達回り全員超すごい人でした!オチも小学生が考えたかのような脚本に感じたが、今回も同じように、奇を衒いたいだけなのが伝わってくる三流脚本ばかり。実は村での出来事が試練でした!という何一つ面白くないオチ。
ゼロや傭兵が悪役として出てくるはずもなく、こちらからはオチが普通に想像に着くので三文芝居にしか見えない。
オチも分かりきってる上に、この不自然で整合性も糞もない茶番を長々引っ張るからずっと冷め続ける序盤。
もはや覚えてないけど、実は学校側による演技だったオチ2回あったはずで2回目はほんとに冷めた。
こんなのやられたら、「ああそうだったのか」じゃなくて「今まで何を見せられてたんだ...?」となるだけ。

後半は変な流れはなくなったが普通に展開が面白くない。
フラグの回収があっさりすぎる。
魔法師への道を選ぶか、村の人たちとどう向き合うか、などの葛藤展開があると思ったら、毎回その直後に、いかにもそれに対しての答えを得るための展開ですよと言わんばかりの展開が露骨に始まるという。
露骨すぎて、この後敵に襲われるんだろうな、子供が襲われるんだろうな、それで答えを得るんだろうなと簡単にオチが読めてしまってこれも茶番感しかない。
話自体も、長年洗脳的なものを受けていた暴虐があっさりと改心するのはあっさりしていて全く説得力がない。
カディの洗脳解除に関してはまだ良かったが、あんな丁寧に改心する展開をやって置きながらなぜ即退場させたのか。
本当に何を見せられてたんだと言いたくなった。

極めつけは最後の戦争()
自虐の通り茶番で全く緊迫感もなく面白くない。
ガチの兵隊に薄ら寒い子供のお遊びのノリで勝つ展開は大嫌い。
そもそも殺さなければセーフ理論も意味不明で、普通に大けがを負わせていたし、なぜあれで魔女への偏見がなくなると思えるのか。

良かった点はキャラ。これもゼロ書と同じ。
それぞれのキャラはちゃんと印象に残るし、各々の掘り下げもちゃんとしていていい。
ホルトとかキャラデザ的には全く好みじゃないというのに、結構好きになれた。こういうことは珍しい。ただ、ロス先生辺りの下ネタはきつくて不要だった。
あと、設定に関してはテンプレからの流用じゃないのは高評価かな。
魔法などの設定もちゃんとしていて。
ただ、その設定をうまく活かせているかと言うと微妙だが。


全12話:7-4-7-6-4-2-5-5-5-4-4-2

49位 社畜さんは幼女幽霊に癒されたい <33点>

 

日常系アニメなので好みに合うか会わないか。
自分はおねロリが苦手なので合いませんでした。
わたてんとかもそうだけど、どちらか一方からもう一方へ矢印が向いているロリ系アニメは少しノリがきつく感じる。
日常系アニメとしてはキャラが増えるのが遅かったのが痛いところ。
キャラが増えた最終回付近や隣の家の子がメイン貼る回は少し面白かった。

基本的に悪い点はなかったけど、一か所気に入らなかったのは社畜ブラック企業が悪として描かれてないことかな。
最終回も、社畜だったからこそ幽霊と出会えたし悪いことばかりではなかったという見せ方で、残業を肯定してるかのように見えた。
そもそも、リアルな社畜をネタにするのはあまり好きじゃない。
作画は悪め。まあ合わなかっただけなので特に書くこともない。

全12話:☆4-3-5-3-4-8-2-5-3-5-6-5

 

48位 アオアシ(1クール目) <34点>

 

出だしは悪くなかったが。
まず、サッカーだがかなり強いチーム設定なはずなのにやっていることが初歩的すぎて見たいものと違うな感がすごい。
試合のポジショニング、パスなど、サッカーそんな好きじゃない人でも分かるようなことばっかやるのは本当にどうなのと言いたくなる。
主人公の欠点が自分で得点を取ることしか考えてないことだというのも見てる側なら誰もが気づく欠点だろうし、そんなんでなんでプロチームに入れたのか。
こんな、指摘されて当たり前だろ的なことで内輪揉めしてる場面見せられても、アシトの馬鹿さが際立つだけで何もない。
毎回毎回ロクな試合もなしに、アシトがこの初歩的な知識・基礎を身に着けていく話やそのための特訓ばかりでつまらない。てか理論的な話が多すぎ...。
一般校の部活サッカーアニメだったなら展開や成長過程が丁寧だと評価したくなるが...。

あと、阿久津が不快。
性格悪いキャラとかじゃなくて、わざとケガさせたりしてる時点でただの犯罪者、かつラフプレーでスポーツマンシップの欠片もない。
こういうキチガイが出てくると視聴意欲が一気に削がれる。
マナーのなってないキャラと戦うスポーツアニメは面白くない。
ましてや同じチームの仲間内だろうに。
チームのギスギス感はアシトの実力不足や偏見から来てるものと理解できるし、段々と打ち解け合ってる感もあっていいんだが、このキャラだけは明らかに度を超えすぎ。
ついでに作品のノリも寒い。

良かったのは家族関係の話。
実際金の問題で行きたい学校への進学をあきらめる家庭も多いだろうし、金銭的な問題による壁は上手く描けていたかなと。
それを意識して家族とサッカーに対して、どのようにして向き合うかアシトが葛藤する場面は感情移入できたし、母が難色を示すのにも理解できた。
そんな母の反対や家庭の貧乏さをずっと醸し出していたからこそ、5話で母親が貧乏ながらスニーカーをプレゼントするのは主人公に対する強い愛情や期待が伝わってきた。
ここまでスニーカーも軽く触れる程度に引っ張っていたからこそ、感動できた回だった。

12話まで:☆7-7-0-9-9-8-7-0-0-3-3-5

47位 境界戦機<35点>

 

1期のダメな点がそのまま残ってた上に、ロボ戦も少なくなりほんとに見どころがなくなった感じ。

正直このアニメはかなり惰性で見てたせいで最後の方何やってるかあまり付いていけなかったので感想は適当。本筋の話はさすがに分かるけど、裏で何の刺客が何のために動いてたのかとかはさっぱり。
見せ方が悪いのか自分が適当に見てたからなのかは知らないけど。

一期でも書いた気がするが、このアニメは結局全体を通しての軸がなくて何をやりたいのかがさっぱりわからない。
ギアスなら植民地からの解放という目的を元にそこに向かって話が展開されるが、このアニメはずっとその目標から一歩下がった地点をそのまま歩いているかのように話が展開されていて、設定から想起されるような内容とはずっと違うことばかりやっていてこれじゃない感がすごい。

やってることがずっと能動的ではなく受動的なので、植民地解放に向けて進展している感も全くない。他の国が八咫烏殲滅のために動く話があっても良かった気がするが、そういうのもない。
基本的にどっかの保護区などがやばい状況でそれを八咫烏を守りに行くという構図で、これもなんというか八咫烏VS宗主国と言う感じがしなくて盛り上がりに欠けるなと。
設定の割にあまり大規模なものを相手にしている感がない。


で、後半やっと土地を取り戻す流れになるが、いきなり北米軍以外が北米軍打倒に向けて協力を申請してくるという何ともよくわからない構図。
主人公の組織一応立ち位置的にはテロ組織だった気がするが何で正式に元日本政府みたいな扱いを他の国から受けているのか。
その上、結局他の宗主国の手を借りて北米を追い出すという、何ともこれも宗主国の思惑の方が動いてそうで、受動的であまりすっきりしない。
と言うか正直この辺からそうだけど4国分割統治設定って必要だったか?と思う。
話が無駄にわかりにくくなるだけで...。
アジア、北米だけで良くなかったか...?
国家が印象に残ってないせいで北米が強いからと言われてもあまりしっくりこず、というか誰がどの国家に所属しているかなども全く印象に残ってない。

キャラも印象に残ってたのは主人公達3人だけ。
途中謎のキャラが死んでシリアス感出してたが、全く印象に残ってないせいで、作中キャラとの感情の乖離がすごかったw
OPとEDはかなりいい。


全12話:☆6-6-5-3-3-4-8-8-5-4-6-5

46位 このヒーラー、めんどくさい <36点>

 

コント系。
声優にコントと言うものが合ってないのか、そもそも原作がつまらないのかひたすら滑り続けるアニメ。突っ込みや反復が冗長だったような気がする。
ただ、最後まで面白くなかったがなぜか癖にはなるアニメでそれほど印象は悪くない。たまに満足感がある回はある。
なろうみたいな戦闘要素もなく基本的にコメディで一貫していて、少なくとも雰囲気に関しては最後で保ていたと思う。最終回は結構戦闘もあったが。

自分がこういうS系ヒロインが嫌いなのもあって楽しめてない部分もあったから、カーラが好きだったならもっと楽しめてたかもしれない。
一話毎にゲストキャラと出会ってと話が進行していく形だけど、キャラに関しては全員特徴的でかつ会話重視な作品と言うのもあって印象に残りやすく、最終回の全員集合の時にも全員思い出せたかな。
一番好きなのは主人公のパーティのキノコ。
人外キャラで好きになるキャラなんて基本いないんだけど珍しく。

主人公の顔がずっと隠されてたのには意味があったんだろうか。
仮面の騎士として印象を保つためとしても、何でその必要があるのかよくわからないな。

全12話:☆2-6-5-7-1-5-2-7-7-5-6-6

45位 盾の勇者の成り上がり Season 2 <37点>

 

1期は賛否両論ながら自分はかなり楽しめていた作品だったが2期はダメだった。
間が空いて熱が冷めたのもあるのか純粋につまらなかったのか、まあたぶん両方だろうな。

個人的に一期で面白いと思ったポイントは、主人公が最強ではなく、波では主人公よりも強い敵が現れるというなろう系ながら少年漫画みたいな展開。
そして、波と言う名の災厄への対処や解明しようとする試みなど、世界の謎に迫っていく流れ。
他には勇者やマインの妨害を乗り越えつつ少しずつ強くなっていくという、地道な努力の結果だこそ生まれる面白さ。

2期はこれが全部なくなってた。
まず、敵がパッとしない。少年漫画的な話の作りにするのであれば、一期で言うグラスのような絶望感のある強敵キャラが欲しいところだが、最初の相手は亀。
本当に唐突に出てきた亀を倒すだけ。
目的もなく取り合えず目の前に現れた敵を倒していくだけの展開は引き延ばし感があるし、これだとグダグダやっているダメななろうと変わらない。

更にはなぜかグラス達がこちらの世界に来て手を取り合うという展開。
被害を受けているのは敵国だというのに、主人公達と協力し亀を打倒しようとする流れは全く以って意味不明。
グラス達が亀を倒そうとしていることに対しての理由付けがあった気がするが、全く説明になっておらず、いやいや、むしろキョウに加勢すべきでしょ。
一度こういうことをやってしまうともう完全に仲間ムードで、異世界同士争っているという設定も茶番に見えるので残念。
てか、ラルク達が弓、剣、槍なんかよりもよっぽど四聖勇者っぽい立ち位置になってる気がするがこれでいいのか。
で、オストが実は亀の本体でしたという、もはや初登場時から読めるレベルのベタな展開は全く面白くもないし感動できるわけもない。
こんな長々と引っ張る話じゃない。

それでキョウを打倒したかと思えばキョウが逃亡。異世界へ追いかける流れ。
キョウとかいう小物感満載のキャラを倒すためだけに異世界行くのか...、まだこの話引っ張るのか...と言う感想しか出てこない。
目的がしょぼすぎる割に、各キャラが変なところにワープされ囚われているなどの冗長な設定ばかりが出てきて、グダグダ感がすごい。
キョウを倒すという本来の目的は段々と薄くなり、各キャラを救うという笠増しのために付け足されたような話ばかりが展開されるので退屈。
結局キョウとはあっさり決着がつくという。

盾の勇者独特の設定の波に関しても二期では息をひそめていて軸となる設定がないし、1期のようにレベルアップを目指すなどの能動的な目標もなくなりグダグダ感が否めない。
戦闘も仲間が多すぎるせいで盾の勇者ならではのものが感じられなくなり、一期のような熱い盾技の出番も少なくなり。その点で言えば最後のキョウとの戦闘は一期の熱いノリが戻ってきた様で面白かったが。
あと、結局ハーレムなのと戦闘中の会話がいちいち寒いのもマイナス。
着ぐるみ着ながら戦ってるのとかほんと寒い。
作画も平均より上ではあるが一期と比べると露骨に落ちた。

良かったのは、キョウの煽りが面白かったことと、これじゃない感があるだけで減点要素はそこまでなかったことか。あと、絆は可愛い。

全13話:☆7-6-6-7-3-3-7-7-5-4-5-7-2

44位 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会TVアニメ2期 <38点>

 

今期を気に1期から見ました。
ラブライブは見る前から絶対合わないと思っていたシリーズなだけに手を出したことがなかったのですが、虹はやたら評価が高い気がするので初視聴...しましたが予想通り合わず。

まず、キャラが印象に残らない。
1期からそうだったけど、2期はより主役が誰かわからない状態で、全員ほぼ均等に描かれるから、却って印象に残らなかった。
5人ぐらいならまだしも10人、13人でそれをやられると一人一人の印象が個人的には薄かったかなと。
キャラ単体の掘り下げ回もなぜかあまり刺さらない。
これもたぶんそのキャラの印象がそもそもあまりないからなんだろうけど。
キャラがあまり好きになれない状態で真面目な話続けられても面白く無いなぁと言う印象です。日常回は本来は面白くなるはずなんだけど、これも全員でワチャワチャするせいであまり。
ここまでこうは書いたものの、ぶっちゃけキャラ数人でやってたら楽しめたのかと言われるとそうじゃない気もする...。
自分でもわからないが、言語化できない何かが足りてない。
ここまでは1期を包括しての感想。

2期はキャラも相変わらずだけど話もあんまりでした。
まず2期本筋でもあったランジュの話があんまり。
最初はライバル的立ち位置としてのキャラ付けが上手かったし、それでいて嫌味なキャラでもなく印象は良かったのですが、そんなキャラ付けのわりに畳み方があっさり過ぎた印象。
中盤はまるで空気だし、終盤になって出番来たと思ったら急にあっさりとスクールアイドル入り。もう少しライバル的な要素が欲しかった。
友達ができないかもと言う懸念からとかいうよくわからない理由なら、普通に同好会のライブを見て感銘を受けてみたいな王道的なストーリーで良かったと思うかな。
入った後はあっさりしているしなんかなぁと。

それと、ストーリーが押しつけがましい。
ミアの話、ランジュが自分の意思で帰国したいと言ってるんだから好きにさせてやれよと思った。
それに対して関わりの深いミアが待ってくれと説得にかかる展開は理解できるがほぼ部外者の同好会組が止めに行くのは意味が分からなかった。
ミアに関しても自分の意思で歌うのをやめて作曲家になったんなら、わざわざ歌わないことを否定するかのようなセリフで説得して、歌わせる展開にするのもどうなんだ?と。他にもソロはソロでいい部分があるはずなのに、常にユニットの方が上だみたいな空気感があるのも苦手。
全体的に正解のない問に対して、無理やりどれかを正解として展開を進めている感があって押しつけがましい。

最後のライブも曲は良かったけど、ストーリーには何も心動かされなかった。
てか、基本的にこのアニメ全体を通してやっていたのは、イチャイチャしてる日常回と都合のいい合同文化祭の話ぐらいで努力を感じられる描写も、重い話も一切ないから、トントン拍子で行き着いたライブにそもそも何の達成感もない。

曲は全体的に良かったです。
特に、ランジュの曲「Eutopia」は今期トップクラスに好きなアニソン。

全13話:☆8-8-6-6-4-4-5-6-2-4-5-4-4

43位 ダンス・ダンス・ダンスール <38点>

 

かなり評判良かった作品な気がするけど、合わなかった。

全体的にキャラが不自然。
発表会の場でいきなり謎のアドリブを始めるのも、そんな演技に対して参加者の夢を潰すような講評を堂々と会場で発言する先生も、教室に押し入る主人公もリアル重視な作品の割りにアニメ的だなぁと思いながら見てた。
人前でパンスト被ったり、ダンス教室に押し入ったり、そんなことする?って言うぶっ飛んだ行動を取る主人公にも拒否反応があった。
なんというか、キャラの行動が理解できないというか全員変な行動を取るのが苦手だった。しかも主人公の場合、そんな行き当たりばったりな行動が功を成すからご都合感あって違和感しかない。
キャラが無理で感情移入も出来なかったせいで、ストーリーの構造上話も楽しめず最後までダラダラと見てしまった。
いい話をやっているということは理解できるのに何も心動かされないという不思議な感覚の最終回。

それと、全話通して生川は五代やモダンバレエを見下していてイメージがかなり悪く、生川、もといクラシックバレエが嫌いになるような描かれ方だったけど、意図的なのか?
深みのある理由なども一切なく本当にただただ見下しているというだけで、取り合えずクラシックの印象が悪くなるというバレエアニメとしてどうなのと言う感じだった。
普通に双方の良さを描くべきでは?
主人公に対しても生川は常に見下した態度だったので、アドリブの才能を捨ててまでわざわざクラシックの方を選ぶのは理解できなかった。
それに、最終的に生川に入ることになるなら、アドリブを良しとする見せ方は何だったのか。この後また生川抜ける?

このアニメが合わなかった自分でも唯一良かったと思ったのはダンスシーン。作画や見せ方が凝っていてダンスシーンを見てるときだけは退屈しなかった。

全11話:6-5-3-5-2-2-5-3-2-6-4

42位  史上最強の大魔王、村人Aに転生する <39点>

 

なろうテンプレ枠。
駄目なところを毎回書くこと自体が馬鹿らしくなってくる系。
この作品の場合一番駄目なところは、"村人A"というこの作品の要となるべき設定が全く活かされてないこと。一般人の家で生まれましたというところしか村人要素がない。
以降は失格紋などと同じように、最強なのになぜか学園に通い、いつものように大会で力を見せつけ...というようにとにかくテンプレ。

それで中盤以降古代編突入。
タイムスリップさせるなら、ここまで意味不明な劇や回想で断片的に過去を描いてたのはなんだったのか。展開の作りが下手すぎる。
ただ、タイムスリップ後の展開自体は悪くなかった。
正史では苦戦するはずだった敵が簡単に倒されているなど、同じアードなだけあって相手も噛ませではなく互角程度に強かったので、俺TUEEEEにはなっておらず王道的な面白さがあった。
色んな世界線からアードが集められるという設定自体もいいと思ったし、リディアの問題に対してどう向き合うのかについて未来のアードと対立しぶつかり合うという展開も熱かった。

キャラに関しては微妙。
ヒロインは、キャラデザは可愛かったけど、基本主人公を持ち上げるだけで特に魅力のないキャラだったかな。赤髪の子は結構好きだけど。

全12話:☆6-1-2-2-3-2-4-3-2-5-7-8

B(普通)

41位 マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 Final SEASON –浅き夢の暁- <41点>


個人的2021年ワースト2位だった2期に比べたらまだ話がまとまっていて悪くなかった。
もはや2期何やってたかあまり覚えてなかったけど、見やすい構成になっていて置いていかれることはなかった。
最初のうい、ねむ、灯火の過去回想は面白かったかな?
頭のいいキャラが考察していくのは見ていて楽しいし、理論立てて魔女化への対策を練る話は面白かったかな。
そこからの失敗→主人公らの記憶喪失につながるという流れもまあ説得力あった。

そのあとのVSマギウスはまあ、可もなく不可もなく。2期とは違って不快になる要素はなかったけど、結局街をフッ飛ばして魔法少女を守るってなるとなんかなぁって感想になる。普通にマギウスが実は正論で主人公もマギウスと共闘みたいな展開で良かったんじゃないかなってなる。
序盤の回想でマギウスの正当性を見せた後にこの展開はちょっと。

で、最後は結局何で解決したのかよくわからなかった。仲間を受け継ぐ力ってなんだったのか。ゲームやったらわかるんだろうけど、ソシャゲには興味ないので...。
まあ一応バッドエンドだけど話はまとまっていたのか。
見返したら理解できるかもだけどさすがに見返さない。

マギレコシリーズ通して、キャラの扱いは雑だったかな。
やちよとか完全に空気になってたし、アリナグレイは最後まで嫌いなキャラだった。
あと、2期でまどか達出す意味あった...?
まどかやほむらが活躍する場面一度もない。マギレコのキャラに本編メンバーが指図されてるの見るとイラつくしほんとに出さなくてよかった。
やっぱ完全に別物としてやったほうが良かったのでは。

全1話(1/4話毎):9-7-6-4

40位 3秒後、野獣。~合コンで隅にいた彼は肉食でした <41点>

 

明らかに笑わせに来てるタイトルの割に内容のぶっ飛び具合はいたって普通で僧侶枠の中では割と真面目な部類。
ネタアニメとしてしか見てないから少しその面で言えば期待外れ。

主人公がユウトに嫉妬しまくるのは面白かったけど。
あと、主人公と既にヤってるのに主人公に恋愛相談をするのは笑った。
最終回はなぜか結構ロマンティックな感じに締まってて悪くはなかったと思う。
主人公も肉食だったけど、ヒロインもヒロインで結構肉食な気がする。}

まあこれ系はいい要素もほぼ0だけど不快になる要素もないので評価は”普通"

全8話:☆4-5-5-4-4-4-8

39位 処刑少女の生きる道 <42点>

 

1話の出だしは、いかにもこの作品は他のなろうとは違いますよと言わんばかりに皮肉を入れたり、異世界ながら現代風な世界観だったり、そして、無能なナナのようなどんでん返し展開でかなり期待してた。
続きの2話も結構百合要素も強めな感じで、序盤の印象はクール内でもトップクラスだったのだが、そこからは落ちる一方。

まず一番のガッカリポイントとして処刑少女要素が全然ないこと。
処刑したのが一話のモブだけという...。
あかりは特別な存在だから保留するにして、同時並行で別のターゲットを殺していくという風に、あくまで処刑少女としての仕事を描くべきだったと思う。
なぜか訳の分からない敵とばかり戦っておて、見たいものから逸れている感もあるし、グダグダやっている感も否めない。

急に「異世界人を殺す羽目になってたのは実はあのおばさんのせいなんだ!!」と言って喧嘩をし始めても、異世界人を殺す処刑少女としての場面が一話しかないもんだから共感しがたい。
てかそもそもおばさん自体存在感が薄いからそんな意外性のある展開というわけでもなく、唐突な印象を受けた。
おばさんの動機も死ぬほどしょうもないし、あの回でこのアニメはダメだと確信した。

実際おばさんとの戦闘後は良くも悪くも、普通のなろうになったなと言う印象。
この世界が異世界人から影響を受け近代化しているという設定に関しても大して活かされず、目の前に現れた敵を倒すだけという可もなく不可もない展開。
もう灯を殺すとかそんな話はどこか遠くへ行ってしまってるのでグダグダ感が否めなかった。戦闘自体も特段面白いということもなく、本当に普通。
中盤から後半になってくると百合もかなりごり押し感があって、百合好きの自分からしても正直きつかった。

あと、あの金髪のキャラは何がしたかったのか。電車の上で急に戦闘を始めたかと思ったらいつの間にかVSおばさんの回で共闘展開になっているし、その回だけかと思えば最後の敵との戦いでも共闘してるし、本当に何がしたかったのか。こんな共闘した後に対立されても茶番感しか。

まあ、二人は実は目的が一致しているという、灯とメノウの設定に関してはいいと思ったし、惹かれるものはあった。タイムリープキャラをサブ主人公に据えた話と言うのも目新しさがあって良かったかな。
最終目標やラスボスが明瞭になったというのもあってどちらかというと最終回後の話の方が、グダグダ感がなくなって面白くなりそうではある(?)
フレアがラスボスで、自分の弟子を始末している"処刑少女"という設定も面白そう。
一期の範囲だと本領が発揮できていない感は少しあった。

序盤は結構面白くて、中盤は微妙、終盤は普通と言った感じの作品ですかね。
キャラの作画に関してはずっと安定していたけど、戦闘作画は普通だった。

全12話:☆9-8-6-8-2-6-6-4-3-7-4-5

38位 SPYxFAMILY <45点>

 

人気漫画と聞いていただけに期待外れ。
OPEDのヒゲダン、星野源といい、無理やり流行らせた作品と言う印象かな。
このアニメは完全なギャグアニメをしたいのではなく、本筋の話を成立させた上でのコメディアニメをやりたい作品なんだろうけど、本筋の話が適当すぎる。

まずタイトルにもあるスパイ要素が酷すぎる。
1話の時は結構いい感じだなと思ったんだが2話。
なんでヨルさんにばれないのってレベルで、スパイであることを隠す気もない行動。この回だけに限ったことじゃない。
街中で特に意味もなく目立ったりするし本当にスパイなんですかねと言いたくなる。
極めつけは5話。アニオリらしいがあの回はマジでない。
遊園地でスパイ組織総揚げでアーニャのために茶番に付き合うという。
もうこの回で主人公のいるスパイ組織が茶番組織にしか見えなくなってしまった。
この回は特に、合理性とかを完全に無視したギャグアニメになっていて、結局このアニメはシリアス要素に期待して見るべきなのか完全なギャグアニメとして見るべきなのか分からなくなった。
スパイらしい要素を描くなら、例えば補欠合格になった時点で合格確定者を暗殺(はアニメ的にまずいとしても何らかの方法で通えないようにする)、ステラの獲得のために何かしらの自作自演工作を行うなどの展開をやるべきだった。
尤も、確かこの二つは作中でも最終手段的なものとして心の声として描かれていた場面があった気がするけど、実行に移してくれないとスパイ感は出ない。
それと、主人公の子供が泣かない世界を作るためにスパイになったという動機も、目的と行動が一致しているように思えなくてあまり刺さらず。

まあスパイ要素は置いておいて、これはコメディ作品と言うことで、ギャグ部分はどうだったかというとこれは主観だがそんなに面白くなかった。
ギャグがなぜ面白いかなんて言語化できないけど、たぶん、構図が毎回同じで飽きてしまったことかな。
アーニャが予想外のことをして...と言う構図。
それと、アーニャを見ていると面白いというよりも馬鹿さへのいら立ちの方が上回ってあまり好きになれなかったというのも大きいかも。
アーニャが好きだったなら評価も変わってたかもしれない。

もう一つ駄目な点として雰囲気作りが雑すぎる。
第二次世界大戦中か直後のヨーロッパが舞台らしいが、ところどころ現代を感じるものがあったりで引っかかる。
現代風のオフィスにパソコンが置かれているような感覚でタイプライターが置かれていたり、ものすごく高精度な盗聴器だったり。
一番酷かったのはアーニャがラピュタパロのセリフを言う回かな。
一気に現代まで感覚が引き戻されるw
そもそも「アニメ」という単語を聞くだけで現代感があるからヨーロッパ舞台なら尚更そこは「カートゥーン」と言ってほしかったな。
MANGAと言うワードも出てきたしその辺ほんと滅茶苦茶

良かった回としては、ヨルの弟が家に訪問する回。
秘密警察のユーリとスパイの黄昏の接触と言うことで、一歩間違えればスパイばれする状況で会話の一つ一つに緊張感があり良かった。
会話の中でトラップを仕掛けたり、相手の細かな発言を見逃さずに秘密警察であることを特定したりと、スパイものとしての面白さもあった。
その上で、二人の自然な会話の中で行われている過剰に精密な駆け引きがギャグにもなっていて、この回はまさに自分が求めていたような回だった。
その後にヨルに対して、ここまでの仲だからと言って簡単に信頼せず秘密警察の息がかかっているのではないかと疑念をかける部分も完璧。
真意を確かめるにあたって、スパイらしく変装し、かなり綿密な戦略の下で一芝居打つのもまさにスパイアニメと言った感じだった。
今後こういう回が増えるなら手のひら返して絶賛すると思う。

あと、OP映像石浜真史にしては微妙だった。
サビ部分の音合わせは好きだけど、サビ前はどうだ?活かしてるだろ?感が強くて。
人気作だから気合入れすぎて却って駄目になったパターン?
ED映像はめっちゃセンスあると思ったけど。

全12話:☆8-4-4-8-1-7-6-8-7-4-4-4

37位 くノ一ツバキの胸の内 <46点>

 

一応ストーリーとして男の話があるけど、基本的には特に中身はない日常系。
良作だとは思うけど好みに合わず。

良かった点としては、キャラ数が多いながら、基本的にメインを主人公達の組に絞って他をゲストキャラとして描いているのでキャラの多さが気になることはなかった点。
それに個性を付けるのが上手いのか、キャラ数の割にはどのキャラも印象に残った。
組ごとの絡みが重視されているのと、毎回変わったことをするからこそ覚えやすいというのもあるのかな。
話としてもちゃんと特訓だったり忍らしい回が多く、くノ一アニメとしてはタイトルに恥じぬ出来だったと思う。

ただ、個人的にノリが合わなかった。どうもクソガキっぽいキャラが苦手なので主人公組のキャラがお面とツバキ以外好きになれず。
あと、男を馬鹿にするだけの話もあまり。
男関連の話は序盤からギャグ調の描き方で、ギャグアニメとしての要素なので不必要なものとは言えないけど、少なくとも自分は面白いとは思えなかった。

ED毎回変更は気合が入っていてすごいと思いました。
毎回曲変更は最近だと珍しいのでは。
そういう気合の入りようや作画、毎回コンセプトに沿って話が展開されるという点で、客観的に見るなら悪くはないんだけどね。

全13話:☆3-4-9-6-5-5-3-3-3-3-3-7-7

36位 可愛いだけじゃない式守さん <48点>

 

イチャイチャ系。
最初から付き合っているのでそれほど恋愛アニメ感もなく、ただただイチャイチャしてるだけという。
日常系作品は好きだけど、恋愛要素無しで異性同士のイチャイチャを見せられるだけのアニメはなぜかわからないけど結構虚無に感じてしまうかな...。(トニカワ等然り)
当然すでに付き合っている状態だから、キャラ同士の関係性の変化などもあまりなくて何を楽しめばいいんだ...?って感じだった。
強いて言うなら面白かったのは過去回とかで、結局付き合ってる状態からスタートじゃなくて普通に恋愛アニメにした方が良かったのでは?と思った。

まあけど、某掲示板で言われてたほど悪くはないかな。
実際文化祭辺りからキャラ一人一人にスポットライトが当てられる話が増えて、その話の出来は置いといて、内容はあるから虚無感に関しては薄れていたと思うし。
まあ話自体はそんなにいいかと言われると疑問符だけど。
狼谷さんの話はかなり唐突に感じてしまった。
ああいう恋のライバル関係的な話は一話二話で描くものではない気がする。
はちみつの話は足引っ張ったけど、仲間のおかげ勝てましたというだけで、今更友情の再確認とかされても...と言う感じで何がしたいのかよくわからず。
というか、はちみつのキャラデザが一人だけデフォルメチックで浮いていて嫌い。そのせいで和泉君よりもよっぽどはちみつの方が嫌いだった。

基本的に全話悪くはないけど良くもないなと言う感じだったけど、唯一明確にいいと思ったのは6話の花火の回かな。
不幸体質で式守さんに頼りっきりながら、式守さんが困っている時には欠かさず手を差し伸べるのは素敵だなと。
正直この回以降主人公のことはそんなに嫌いじゃなかった。
多分あんなに嫌われているのはあの声優の演技のせいもあると思うw
あとは、最終回も綺麗に締まっていたと思う。
キャラの関係に進展が見られないと書いたけど、最終回は少しだけ更に二人の関係が深くなったように思う。

OPとED映像も凝ってるし、曲自体もめっちゃ好き。


全12話(最終話未視聴):☆2-6-7-7-6-6-6-5-4-5-x

35位 キャップ革命 ボトルマンDX(1クール目) <49点>

 

ビーダマンシリーズ...なのかな?
プリキュア-プリマジのつなぎで見ていただけと言うアニメ。
ホビー系そんなに嫌いではないのでつまらないということはなかったし、むしろホビー系特有のどこかイカれた雰囲気を楽しめはした。
より高ランクのプレイヤーを倒すことを目指すという朝アニメらしい王道設定も良き。
ただ、見せ方が下手なせいでバトルに緊張感があまりないのは欠点か。
1クール目なので感想は適当

13話まで:☆7-7-7-6-6-5-6-7-6-6-6-5-8

A-(まあまあ)

34位 骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中 <50点>

 

髑髏系主人公なろう第二弾。
二番煎じっぽいが、性格が真逆なのでそれほど既視感的なものはなく主人公に関してはむしろ新鮮な気分で見られる。
別にイキったりもしないのでなろう主人公感はなく不快感がない。
技名のダサさや、邪気なノリなど主人公はお茶目な部分もあって嫌味がなく、作品全体の雰囲気も好きだった。
ハーレムではなくメインヒロイン1人とポン太での二人旅というのも、よりアリアンとアークの二人に魅力を感じられて良かった。

話に関しても最初の方は王道世直しものとして面白かったし、戦闘に関しても結構凝っていて面白かった。が、さすがに内容に工夫がないと途中で飽きる。
差別されているエルフを救うという内容だけでずっと一貫していて、絵面が変わらないので面白みがない。
テーマに関しても、異世界での差別と言う題材なんてありふれているし、敵に関しても、明らかに噛ませばかりで緊迫感のかけらもない。
結局主人公の成長などもなく、すでに持っている力を見せていくだけのパターンのなろう俺TUEEEE。

ストーリーで良かった点は、あまりに代わり映えしないとはいえ、世直し旅というテーマに関しては一貫しているということと、何でもご都合解決ではなく、エルフを救うことができず火葬するバッドエンド寄りの回もちゃんとあったことかな。

OPがこのアニメの雰囲気に合っていてめっちゃ好きです。
外人の歌い手だったか確か。

 

全12話:☆7-9-8-8-6-7-8-6-7-4-6-5

33位 Shenmue the Animation <51点>

 

春アニメの失速枠一位だと思ってる。

日本編はかなり面白かった。
主人公の父が殺され、それの復讐に燃える主人公が父を殺したランテイを追い求め、また父の謎の解明に向けて動き出す、と言う王道な設定。
こういう復讐モノと拳法が相性がいいのもあって見てる側も熱くなれる。
父のことを一心に様々な苦難を乗り越えていく様に好感が持てるし、ずっと父のことを第一の念頭に置いてあれこれを追求するのも、意思が強く一貫してことが伝わってきて主人公に共感しやすい。

日本編はキャラ一人一人にも重きが置かれていた印象。
貴章などとの出会いを通じて技を得て行くストーリーは王道的な成長モノらしさがあって良かったし、そんな中で得られた技を使って適わなかった強敵に打ち勝つというのも熱かった。
最後のケガ展開は少し強引には感じたものの、大切な人と一緒にいることを選ぶ貴章と、大切な人よりも真相を追い求めることを選ぶ主人公が対比的に描かれているのは、主人公の意思をより強調するものとなっていて良かった。
様々な人との出会いで父やランテイ情報を得て行くというストーリーも、一歩一歩着実に父の謎の解明に近づいていってる感があって、謎解き的な面白さもある。

ここまでは面白かったが香港編に突入してから急に脚本が雑になった。
展開がゲーム的すぎる。
恐らくゲームが「○○に行けクエスト→雑魚との戦闘パート→要人との会話」的な要素で構成されてそれを全くそのままアニメ化したんだろうけど。
正直日本編もそんなところはあったし目標から大きく遠のいている感はなかったから、そんなに回りくどさを感じなかったけど、香港編は目標に対してずっと停滞している感があるのが微妙。

うろ覚えだが、だいたいこんな感じ。
主人公「父の真相を知るためにシュゲンタツに会いたい」
A「Bなら知ってるかも? ○○に行けば?」
B「今のお前には教えられない。武徳を得よ」
C「Eなら武徳を知ってるかも? Eの居場所はDが知ってるよ」
D「Eには○○で○○をすれば会えるぞ」
E「武徳とはこういうものだ。」
B「まだ足りない」
以下C-Eのような展開をずっと繰り返し。

もう経緯は忘れてしまったがそんな流れでグダグダ引き伸ばしながらなんやかんやシュゲンタツの居場所をつかむことになるが、まさかの
シュゲンタツ「何も知らん。○○に行けばわかる」
という展開だった時はさすがに「は?」ってなった。

ゲームの訪問イベントをそのままなぞっているだけでつまらない。
この最中に拳法をふるう相手はモブばかり、多分これもゲームでいう取り合えずの雑魚キャラとの戦闘を適当にそのままアニメ化してるんだろうな。噛ませばっか倒してるだけで途中はなろうと同じ。
もっとこの辺りをアニメにする上で削って、アニメとしての体裁を整えてほしかった。ゲームのプレイ動画を見てる気分だった。
香港編は色んな人物の間でたらい回しにあうから、ジョイとあの不良少年ぐらいしか印象に残ってるキャラはいない。

で、最終回。あそこでランテイと戦って終わりで良かっただろうに。
シュゲンタツが変なとこに誘導して結局何も分からず終いはさすがに酷すぎる。そして、強引な流れで鏡の関係者のヒロインと出会ったかと思えば、出会ったばかりなのにそこまでのヒロインたちよりもいい感じの関係になってるし本当に意味わからん。
おれたたよりも酷い何かを見た。
香港編で唯一いい点を挙げるとすれば、治安の悪い町の表現に関しては上手かったことかな。

全13話:☆8-9-9-9-9-8-6-6-5-4-4-7-2

32位 八十亀ちゃんかんさつにっき 4さつめ <54点>


中間評価の時は真逆のこと書いてしまったが、あの時は序盤までしか見られてなかったので...。

面白いには面白いけどあからさまに落ちた印象。
もう名古屋アニメではなくご当地アニメになってしまっていてこれじゃない感が。
何なら4期は名古屋よりも神奈川辺りのネタの方が多かった気がする。
たまに名古屋ネタがあっても1期2期ですでにやったネタの焼き増しでしかなかったり、ネタ切れ感。

それに3期までとは違って今回は一話完結ではなく、写真部廃部の危機という軸になる話があったがそれも少し微妙。
唐突に廃部案を出した人が出てきて、勝手に感銘を受けて取り消し、とあっさりと解決してしまった()

勿論キャラはいいのでこれまで通り会話やノリは楽しめたし、つまらなかったということはないので、落ちたとはいえ尚面白い部類のアニメには入るけど、少し落差はあった4期だった。
ED毎回中毒性高くて好き。

全10話:☆8-6-6-7-6-6-8-8-8-3

31位 理系が恋に落ちたので証明してみた。r=1-sinθ <55点>

 

2期は1期の後半の流れを引きずったまま恋愛要素が中心になっていた感じで、悪くはなかったけど普通だったかな。雪村と氷室はもう付き合ってるようなもんだし恋愛話そんなにいらないかなと言うのが個人的な感想。

言葉の話は途中まで良かったけど、最終回がさすがに...。
あれ書いてるとき作者何かあったか?と思うほどに迷走した上に突っ込みどころ満載の話だった。
言葉が雪村を好きになるという流れも、もう氷室と散々イチャイチャしたあとだとかなり今更感があるし、あれならまだ先生ともう一回みたいな流れの方が良かったのでは。

唯一キャラの話でいいと思ったのは春の話かな。
父親に注意する展開はありきたりだが、感情に任せて注意するのではなく実在の検証データをもとに反論するのが理系らしく、この作品らしく良かった。
父親も理系の頭いい人なだけあってデータには逆らえんかったということなのか()

理系的なことをやっている回は安定して面白かったと思う。
理系的なことと言っても、2期は結構小学生の算数レベルの話も多くて専門性はあまり感じられなかった回も多かったが。心理学に話が寄りすぎてる回も多かった気がする。
巡回セールスマン問題を利用した企画や加速度センサーのペンライトの話とかはいかにも理系らしくて好きだった。

ED曲、1・2・3以外のまふまふのアニソンで初めていい曲だと思えた。

全12話:☆9-7-5-8-4-7-4-8-8-8-7-2

30位 ビルディバイド -#FFFFFF- <56点>

 

1期は主人公の厨二的な性格と、他キャラ含めた日常回の部分に面白さがあったと思ってるが、2期に関しては1期のオチがオチだっただけに主人公も出てこないし、展開もひたすらにシリアスで一期とは別物の雰囲気。
シリアス全振り作品が嫌いと言うわけではないが、カードバトルと言う題材が題材なだけに、バトル中含めずっと真面目な雰囲気だと少し退屈だった。
1期のころは最後の方に世界観の種明かしなど、展開としても面白い部分があったのだが、2期は予定調和に初めから分かりきっているボスを倒すために、その手下に打ち勝っていくという王道アニメ的な構造。
これが普通の戦闘アニメなら面白いんだが、さっきも言った通りカードバトルと言う題材なだけに、さすがにこれだと飽きる。
基本的に話が暗い上にワンパかつずっとカードバトルで、残念だった。

良かった点としては、1期では輝人の弟子だったひよりと輝人に救われた菊花を主人公として、今度は逆に輝人を助けに行くという反対の構図の物語だったのが王道的で熱かったことかな。
菊花が過去の出来事や桜良への負い目などで葛藤しつつそれを乗り越えて前へと進む話も何回かにわたって長々とやっていて、丁寧だから共感できたし、成長モノとしての出来も良かったんじゃないかな。
ひより×菊花の百合ペアも最高。お互い思いを共有しながら、時には喧嘩し、時には慰め合ったりしたりで仲を深め合っていくのが百合アニメとして良かった。そこから、輝人を救いたいという目的で一致し最終的には二人で戦っていくのもね。
最終回も意外性などは一切なかったけど話が綺麗にまとまってはいたので文句はない。

けどやっぱり、イキリまくったり、カードデッキを埋めたり、色々ととち狂った輝人がメインだった1期の方がシュールギャグ的な面白さもあって自分は好きだったかな。

全12話:☆6-7-4-7-8-9-7-6-6-8-3-7

29位 あたしゃ川尻こだまだよ ~デンジャラスライフハッカーのただれた生活~ <56点>

 

これは一話完結だし全話終わった後に感想を。

10~19話:☆7-6-5-5-6-4-5-9-5-6

28位 かぎなど シーズン2 <57点>

 

Keyのスピンオフ。
AngelBeats!のキャラが1期に追加で増えて1期よりも面白くなった印象。ギャグ的な部分で言えばABが一番キレ良かった気がするからそれもあってかこの作品のギャグも面白くなったか。
Key作品嫌いだけど、やっぱりキャラの良さはあるのか、見たの結構前だけどほぼ全員印象に残ってるし、個性的なキャラ同士の絡みは面白かった。
ゲームを意識したメタネタなども多くて結構好みな作品でした。
ショートなので特に他に書くことはないです。

全12話:☆5-5-5-5-6-7-6-8-6-6-7-8

27位 ラブオールプレー(1クール目) <58点>

 

後日感想追記予定。展開はまあまあ、キャラはいい。
13話まで:☆6-4-6-5-5-4-8-5-8-6-7-7-2

26位 パリピ孔明 <59点>

 

序盤は面白かったけど、途中回あたりから失速した、と言うより求めてたものから逸れた展開になって微妙になった印象。
3話までの面白さを超える回は4話以降には一回もなかった。

アイドルのプロデューサーというある意味はまり役な立場から、孔明にしかできないような策略で英子の人気を上げていく...と2,3話あたりの回は絶対に活かせないと思っていた孔明という設定がしっかりと活かされていて本当に面白かった。
正直策略自体に粗はあるし、なろうっぽいところはあるものの、孔明が現代で歴史上の策略を再現しているという点が面白いのでその部分にはそんなに引っかからずに楽しめた。
毎回孔明が予想もつかない発想で戦争での策略を現代で応用するのが、孔明の頭の良さも伝わってきて純粋に面白かった
それに、なろうでいうチート能力のような存在である孔明がいながらも、頼りきりにはなっておらず、英子は英子自身で努力をしているという点においても、なろう俺TUEEEE的なものではなくれっきとしたアイドルアニメとして成立していた。

ただ、ラッパー回辺りから雲行きが怪しくなった。
英子と孔明の話だったのに、急に英子の出番が少なくなってしまったのが。
ラッパーを誘った理由がずっと引っ張られて謎だったのもあって、毎回ラッパーいる?と思いながら見る羽目になってしまったというのもある。
KABEと英子の話がずっと独立で描かれてるのもあって、尚更必要性を感じなかった。
実際最終回付近でKABEを誘った理由が明かされたけどあまりしっくりは来ず。
ただ、ラップ自体は素人の自分目線だと迫力があったし、言葉の選びや韻も面白くてラップバトル回はかなり楽しめた。
それに、この頃はむしろ孔明が主役になってKABEにラップバトルを挑むというギャップある展開もギャグとして良く、ラッパー回まではそんなに悪くなかったと思う。
今思えば公明が完全に主役だった回はこの回だけな気がする。

ほんとになんか違うなとなったのはアザリエ回辺りから。この間孔明はずっとKABEやアザリエと同列程ののサブキャラ扱い。孔明と言うタイトルの割に出番がほぼなくなってしまった。
英子と孔明は、ドラえもんでいうのび太ドラえもんぐらいの立ち位置であってほしかったけど、このあたりのパートは孔明スネ夫ぐらいの立ち位置になってしまってた。
策略を現代で再現というのはさすがにネタが尽きるから毎回できないにしても、英子のメインの相談役として存在感を保ってほしかった。(実際相談展開自体はあったが)
あとは例えば孔明が現代を堪能したりするなどの、孔明が主役の回があっても良かったのではと思う。

アザリエ回の序盤は完全にアイドルアニメになってしまって、孔明必要ないし、何なら孔明ではなく超有能プロデューサーでも話通ずるくない?と言うような感じで、パリピ孔明としてはどうなの?となる話がずっと続いて結構退屈だった。
とは言え、それを抜きにしてアイドルアニメとしてはかなり真面目にやっていたし、悪い点はなく、むしろ加点要素が多いのて評価に困る。
このパート、アイドルアニメとして見るなら一定の評価はされるべき。
アザリエ側の内面描写が丁寧だったし、英子と話し合ったり、英子の歌を聴いたりして感銘を受けだんだんと心変わりしていく流れも確実に良かった。
セリフの一つ一つも良く、特に車のシーンでの「まぶしかったから」と言うセリフは上手くダブルミーニングが効いていてかなり上手いと思った。

ただ、真面目なアイドルアニメとして見た場合は11話はかなりダメな回だったと思う。個人的にこの回はワースト。
唐澤が客を金で釣ることに対して七海のメンバーは嫌悪感を示すなど、金で釣るなどの卑怯な行為は悪として描かれていたが、そんなこと言ったら憧れのはずの英子はもっと酷いじゃんと言う。
アザリエを騙ってライブをした揚げ句本物のアザリエを偽物扱いしてツイッターのファボを騙し取るって、こんなの金で釣るよりよっぽど酷いでしょってなる。アザリエなんかよりよっぽど卑怯で、実力で勝負しているとは言えないのに作中では普通に描かれてるしで違和感しかなかった。

今度は逆にここまでの真面目なアイドル路線が邪魔をして本来のパリピ孔明らしい話が楽しめなくなってしまった。
なんというかバランスが悪いというか、孔明と言う題材に真面目なアイドル路線がかみ合ってないというか。

いやまあ、話自体は悪くはない作品だけど、後半になるにつれて好みから逸れていったというべきなのかな。
アイドルアニメとして評価する人と孔明の活躍を求めていた人で評価が割れそう。
曲はかなり良かった。96猫って下手なイメージがあったけど、普通に良かった。

全12話:☆8-10-9-8-9-5-6-6-7-5-3-6

A(面白い)

25位 ワッチャプリマジ!(3クール目) <61点>


3クール目は2クール目よりは面白かった、ぐらいかな。
やはりプリティーシリーズはソロよりもユニットじゃないとあまり面白くならない。
いや、ソロでも1クール目みたいに日常回で複数人でワチャワチャしていれば面白くできるはずなんだが、ここまでキャラ同士の関係性が見えづらく、「誰と誰が仲がいい」みたいなのがわかり辛かったせいでキャラが独立で存在している感があって微妙だった。
その点、今回のクールではデュオということで(個人的にはトリオの方が良かったが)、ここまで少なかったキャラ同士の絡みが見られて良かったかな。

ただ、やっぱりそんなに仲がいい風に見えないんだよね。
基本的にどちらかが一方的に仲良くしている感が強くて。
まつり→あうる
れもん→みるき
ひな×あまね
矢印が基本的に一方的に見える。結局やっぱ百合アニメ路線が正解なんじゃないかとは思ったかな。
まつりとみゃむに関しては他のプリティーシリーズ感があっていいし。
百合じゃないにしてももう一押し欲しかった。
あと、ペアですらこれだから、その他の人への矢印は皆無。
結局一人毎に独立している感があったのが少し改善されて二人毎に変わっただけ。
上四人はまだマシだけど特にひなとあまねは本当に浮いてる。

キャラ同士が仲良くしている風にあまり見えないから、プリパラプリチャンみたいに萌えアニメとしての面白さはあまり感じられない。
これ系のアニメで4クールストーリーだけで持たせるのは厳しいから、そういう日常系アニメ的な面白さがないと少し厳しい。
プリチャンはよく叩かれてるし、自分も3期後半のストーリーはどうかと思ったが、少なくとも日常部分などに萌えアニメ的な面白さは十分にあって最後まで好きなアニメで楽しめていたのは確か。

だけどこのアニメは日常回等は少なく、基本的に何か中身のある話を毎回しようとしてつまらなくなってる。
そのせいで2クール目以降とにかくギスギスしすぎな印象を受ける。
3クール目もどの組も取り合えず適当にギスギス展開に持って行くし、そのギスギスの内容もありきたりだし、で却ってつまらない。
とりあえずギスギスさせとけばいいってもんじゃない。
良かったのは1クール目からあった、ひなとジェニファーのライバル関係。これぐらい長い尺かけて丁寧にやってるのであれば暗めの展開もいいと思えるかな。
その上どの組も3話ずつぐらい話が与えられるけど、どれも引き延ばし感が強くてこれなら普通の日常回を入れてほしかった。

3クール目で一番面白かった要素と言えばホモペアの回かな。
プリティーシリーズにはああいう頭のおかしな展開を求めてるw
けど、あの二人は結構仲良くしている感があるんだよね。
変にギスギスもせずに一応目的をもってライブ、と引っかかる要素もなくて純粋に頭おかしさに笑えた。

あと、プリマジの何よりダメな点だが、いい曲がなさすぎる。
言ってしまえばれもんの曲、OPED、ホモデュオ意外全部好きじゃない。
キャラソン系は、ある程度下手でも好きになれるはずなんだが、さすがにその補正があってしても好きになれないレベルで歌唱力や声量がないキャラが多い。
ジェニファーに関しては歌うまいし良曲であることに違いはないんだけど、今度は逆にキャラが好きじゃないからあまり曲も好きにはなれない。
アイドルアニメのソロ曲はキャラの好き嫌いによる面が大きい...。

おまけに曲数もかなり少なくて、ソロ中心のアニメのはずがソロ曲が未だ各キャラ一曲ずつと言う。
やっぱこういう面でも3人ユニットを中心に話を進めていった方が、同じ曲数でもバリエーションに富んでるように思えたのでは?


24.5~36話:☆6-7-8-7-9-6-8-7-7-9-7-7-7

24位 カッコウの許嫁(1クール目) <66点>

 

可もなく不可もなくのコメディアニメ。
最初設定を見たときはもっとドロドロした恋愛アニメを想像したけど、結局ただのハーレムアニメですね。
ハーレムアニメは基本的に大嫌いだけど、これはまあ、主人公があくまでどちらかに絞ろうとしているのでそれほど不快感はなく見られるかな。
基本的に日常回とかイチャイチャを楽しむ感じ。
まあまあ面白いなぐらいでずっと安定している作品。


12話まで(12話未視聴):☆9-7-7-7-6-8-7-8-7-8-7-x

23位 デリシャスパーティ♡プリキュア(2クール目) <66点>

 

これはストーリーあまり進まないので最後にまとめて。
6-16話:☆9-9-7-7-8-7-7-8-7-7-8

22位 ヒロインたるもの!~嫌われヒロインと内緒のお仕事~ <67点>

 

腐女子向けっぽいけど、一応そういう要素は少なく万人向け。

内容としては、LIPxLIPの二人、またLIPxLIPの二人が仲良くなるまでの物語。
仲の悪い二人が、ひよりというどことなくたよりないマネージャーの存在によってテンポが狂わされ段々と仲良くなっていくのが感じられて良かった。
序盤はひよりがLIPxLIPに一方的にこき使われる話ばかりだったが、後半になるにつれて反対にLIPxLIPの二人がひよりのことを考えて行動するという話が増えていき、段々と二人とひよりが対等に、距離感が近づいているのが伝わってきた。

マネージャーとしてのお仕事モノとしても至って真面目で、与えられた仕事はしっかりとこなし、責任感も強いひよりには好感が持てる。
不器用ながら頑張るところに、どこか放っておけないところがあり、その面でLIPxLIPの二人もひよりに惹かれたのだろうか。

最後の千鶴の話はまさに厄介オタクというか、やばいタイプの女が結構リアルに描写されていてこちらのパートも悪くなかった。
序盤のファンレターの伏線がここで回収されるのも話の構成としては綺麗でなるほどなとなった。
ただ、あんなに主人公を恨んでた千鶴が意外と簡単に仲直りするのは違和感があった気もするが。
まあ、好意的にとらえるなら目先のこととなると何をするのかわからない性格で、冷静になって自分の過ちに気づいたという風にも捉えられるか。
そんな苦難がありつつも、序盤とは違って今度はLIPxLIPに必要とされ、再びマネージャーの道に舞い戻るというのは、ここまでのLIPxLIPとの関わりの終着点として良かった。

駄目な点としては軸の話が弱かったことか。
段々と二人がひよりを意識するようになっていくという話だっただけに、それなら仲良くなって終わりではなく、恋愛要素が欲しかったところ。5話のひよりの兄弟とLIPxLIPが接触する話も恋愛要素を匂わせてのものだし。
まあ、LIPxLIPという女性ファンも多いアイドルなだけに、そういうことをするとそれこそリアル千鶴みたいな人らから反感食らう可能性もあるからなのかもしれない(笑)

曲は全部良かったと思います。
ハニワなだけにEDも多くて気合が入ってる作品と言う印象でした。
あと、最終回のライブは最近では珍しく手書きだったので印象がいい。

全12話:6-6-8-9-7-9-8-8-9-8-5-9

21位 名探偵コナン ゼロの日常 <68点>

 

名探偵コナンのスピンオフ。
深夜帯にコナンを見ることになるとは。
明らかに腐女子向けアニメなので絶対楽しめないだろうなと思いつつも、コナンは好きなので一応視聴したけど、思ったよりは面白かった。
やっぱり、たとえ腐女子向けだとしても好きな作品のスピンオフは面白いという。

話は基本あってないようなもので、本当に安室さんの日常を描いた感じ。
まあ、短い尺ながらも、組織、ポアロの店員、警察、一一般人としての立場を各エピソードに分けてバランスよく配分で来ていたと思う。
本編だと、コナン視点で時折しか出てこない上に基本的に一話につき一つ、あって二つの立場が重視されるから、安室の日常というものは捉え辛い。
そこが本作は安室視点で複数の立場をこなす姿を描くことで複数の顔を持つ大変さがより伝わってきてスピンオフとしてやっただけの価値があったと思う。
赤井やFBI絡みの話や、本編出のパロ台詞とか、コナンファンに向けたネタも多くて、原作勢ならたぶん楽しめるはず。
あと、安室さんの優しさを表現するためだけの存在であると思っていた猫が、実は安室の過去と重ねられてたというのは良かったかな。
安室とエレーナ、猫と過去の安室を絡みつけて描くのは上手かった。

ここからは長々と曲の感想。
あと、EDが神。あの歌唱力で歌ってる人13歳ってすごすぎる。今期一好きな曲。
それに、曲自体もいいけど、映像がいい。
OPは普段の明るく振る舞ってる安室さんなのに対して、EDは本当の心境や孤独さが表現されていて、対比が上手い。
屋上を一人で歩くところや、スコッチが撃たれ階段を駆け上がっていく場面など物悲しさを醸し出すのが上手かった。
ギターを弾いているシーンで画面が一時停止させることであの頃はもう戻ってこないという表現をするのも良き。
最後に太陽の日と反対側を向き、歩むところもまさに安室透の人生が表現できていて、ほんとに細かいところまで作りこまれているEDだなと。
曲も最高、映像も最高、で、歌詞も本編に非常にマッチしていて、EDだけで泣いたという人がいても驚きはしない。

全6話(3話見逃し):☆6-7-x-7-9-7

20位 勇者、辞めます <69点>

 

前半は日常モノなので、後半は設定が明かされて、良パートとも面白かった。

序盤は割と否定的な意見が多かったみたいだけど、普通に自分は楽しめたかな。
説教臭いというのもわかるけど、実際に的確なアドバイスではあるし、脚本自体は中身が合ってよかったと思う。
基本的に主人公も魔王幹部たちのことを考えての行動をするので印象が良かったし、勇者と幹部との交流、会話に重きが置かれている作品なので、日常系作品としての面白さもあった。
キャラも各々個性もあって型にはまっていなかったし、全員何か駄目な点があり、それを改善していくという流れは各々の成長モノとしても良く、印象にも残りやすい。

後半パートは予想外な設定も多く明かされていき、どんでん返しもあったりで意外性があり良かった。
勇者の過去以外にも、魔族と人間の対立関係も、実は人間が悪でしたみたいな陳腐なものではなかったし、これ系の作品では珍しくテンプレからの流用ではない、独自の設定で世界観を作りこめていた印象。
後半は勇者の過去回想を多く挟んだりで、内面の描写も丁寧だったので、勇者として生きることの辛さが伝わってきてレオの自殺願望にも共感できた。
タイトルのダブルミーニングも過去回を見た後だと響くものがある。

勇者の過去編辺りからEDが雰囲気に合ったものに変わるのも良かった。
両方とも曲自体は個人的にはイマイチだが、作品の空気感が表現できているし、EDが二つ用意されているという事実自体に気合の入れようが伝わってきて作品に対するイメージは上がる。

前半は勇者が魔王幹部を正していく、と言うものだったのに対して、後半はその逆の構図。お互い助け合いながらダメな部分を互いに修正していくというストーリー構成は、お互いの仲の深まりも感じられるし、成長モノとしても良かったなと。
なろう系だと主人公が他人から何かを教わるみたいなものはあまりないしね。

一か所残念だったのが、メインのプロット自体はいいものの見せ方が下手なせいで茶番みたいになってたところがあったことかな。レオがいきなり豹変して襲い掛かるパートは絶対に不要だった。

賢者の石に関しては結局保留と言う形になったが、最後は勇者や魔王幹部など、キャラ関連の話に関しては綺麗にまとまった終わり方。
2期をやってもたぶん蛇足になるだけだからここで終わりでいいかな。

 

全12話:☆7-7-7-9-8-8-8-10-10-2-8-8

19位 デート・ア・ライブIV <69点>

 

1~3期はそのクールでワーストレベルで楽しめてなかったし、今回も同じ感じだろうなと思ってたけど、なぜか面白かった。
やはり、作画の影響?
古臭いハーレムのイメージを古臭い作画、キャラデザが後押ししてたのが1~3期で、4期ではそこが改善されたから?
割とやってることは変わらない気がするがなぜか普通に楽しめて困惑。
けど、4期はラノベのクソ寒いきつめのノリ(露骨なハーレム)も少なくなっていた気はする。

話としては序盤はいつも通りまたハーレムを増やすパート。
二亜編は、デートアライブでは珍しく二亜はあまり敵意がなかったので普通の日常(?)コメディアニメ感が強くて、同人誌対決の話とかはこのアニメでは結構新鮮味があった。
二亜は二次元しか興味ないというほぼ詰みな状況を、かなり滅茶苦茶な策で打破しようとするのも、ぶっ飛び具合が良かった。
六喰の話はその点では結構いつも通りな印象だが、絵本の世界に飛ばされてみたいな話は何とも意味不明で面白かったと思う。
4期は戦闘よりもコメディ寄りの話が多くて、そこが良かった印象かな。キャラ同士の絡みもかなり多かったし、キャラデザが良くなったこともあって、その部分を今までよりも楽しめたのかな。

ここまでも面白かったとはいえ、まあまあぐらいだったが、最後の狂三の話は特に良くて評価が上がった。
まず、一番良い点としては、本筋の話が大きく動いたことかな。
このアニメ4期までやってるけど、ここに至るまで特に本筋の進展がなくグダグダとずっと仲間を増やしてハーレムをやっていただけ。
狂三に関してもそう。確か一期?で出てきたはいいものの、主人公の仲間に加えることができず、そのまま特に何もなくずっと引っ張られてきたという。

今回のラストパートはそんな狂三の目的が明かされ、尚且つ世界観や精霊についての謎も明かされ...と話がとにかく大きく進んだ印象がある。
何より精霊の根幹にかかわる部分、1期の1話からの謎がだんだんと分かってきて物語が終盤に向けて加速した感。
それでいてそのメインの設定もいい風にどんでん返しが効いていていいと思えた。令音が何したいのかは正直全く現段階では分からないけど。

狂三みたいなダークヒーロー(?)系キャラは好き。
ちょっとまどマギ感あるなとは思ったけど、小説は同時期ぐらいっぽいし偶然か()
最後結局5期に続く形で中途半端に終わったけど、主人公の決意だけでも十分見た価値はあったかなと。
5期はかなり楽しみになった。


全12話:☆7-7-7-6-6-6-4-6-7-6-9-9

A+(かなり面白い)

18位 デジモンゴーストゲーム(3クール目) <70点>

 

これも一話完結なので終わった時にまとめて。
22-31話:☆7-8-8-7-8-9-6-8-9-6

17位 BIRDIE WING -Golf Girl's Story-(1クール目) <70点>

 

真面目なゴルフではなく、色々とぶっ飛んだ超次元ゴルフアニメ。
前半はイヴが裏社会から脱するまでの話、後半は学園編

前半はゴルフと裏組織という一見全く調和の取れていない内容がバランスよく混ざり合っていて、どちらの要素も薄味にはなっていない、とにかく話の構成が上手い作品だった。

葵という存在によって感銘を受け、初めて自分から戦いたいと思ったがために、裏社会からの離脱を目指すという王道なストーリー構成が熱かった。
葵との対決→裏社会からの離脱→金を稼ぐ、ローズを倒すと目的がはっきりしておりそれに沿って着実に一歩ずつ進んでいくのでグダグダ感がなくサクサクとしたストーリー。
裏社会と言う設定があるからこそ、表社会で活躍する葵と言う存在がより遠い目標のように思える。
他にも、裏社会要素によって、負けたら終わりという緊張感が生まれており、裏社会設定が不必要なものになっていなかった。

裏社会編の最後は特に完璧。ずっと上司的存在だったローズとのゴルフとの直接対決と、王道な盛り上がりのある展開。
向上心と言う観点から二人が対比的に描かれているのも良かったし、イヴに比べそれが足りなかったローズが最後に叶えられなかった夢をイヴに託して、その後バッドエンドに終わるも余韻があった。8話は本当に最高。

ただ、ここまでは最高だったけど、学園編に入ると少し失速感を感じてしまった。
葵とゴルフで戦うためと言う理由で裏社会を抜け日本に来たというのに、始まったのは百合学園アニメ。
葵とゴルフで勝負するために、裏社会での苦難を乗り越えやっと来日することができたというのに、その裏社会編での雰囲気や苦難を忘れさせるかのように明るい雰囲気の学園編が始まってしまって8話のラストの雰囲気が台無しになった感が。
一応一回勝負してたけど、すごくあっさりと流されてしまった。
2期の最終回で勝負があったとしても、裏社会を苦労して抜け出しやっと戦えるというカタルシスを得ることはできなそう。
学園編も超次元ゴルフアニメとしての面白さはあるけど、序盤に比べると少し物足りないかな。
2期のPVを見る限りレオ絡みの話や、イヴの過去にまだ何かありそうなので、この学園編の感想を覆してくれることを祈る。
これはそこ次第なので1期扱いではなく1クール目扱いということにするかな。

それは置いといて、このアニメを真面目なゴルフアニメにせずに、超次元ゴルフアニメにしたのは正解。
蛇女や学園編のキャラを筆頭とする意味不明な能力や超次元ゴルフ要素は、描き方がワンパになってしまいそうなゴルフと言う題材を飽きさせないようにするための工夫だったとも取れる。
主人公がとにかく直球しか打たないなど、現実とは程遠い超次元ゴルフだけど、熱ければ関係なく面白いよね的な。
謎の必殺技名を叫んで撃つショットが少年漫画的でこっちまで熱くなれて好き。
毎回盛り上がりを作るのが上手い。
学園編からはさらに超次元ゴルフ要素が増していくけど、超えてはいけないラインは超えておらず、あくまでゴルフアニメとして成立しているので印象がいい。

OPは最初聞いた時は微妙だったけど、聞くにつれて癖になって行くタイプの曲で作品の雰囲気にもあっていて最高でした。
EDも、曲のみならず、歌詞が作品にマッチしていて良かったです。

全13話:6-7-7-9-9-9-8-10-5-7-6-6-5

16位 阿波連さんははかれない <71点>

 

自分が大体合わない○○系で、実際第一印象というか4話ぐらいまでは今期最下位レベルで楽しめていないアニメだったけど、なぜか途中から楽しめるようになった。
おそらく、このアニメは阿波連さんではなくライドウ君を見るアニメだと気づいたからかな。
阿波連さんよりもライドウ君の方がシンプルに頭がおかしくて、意味不明な行動とか、どれだけ策を練って深読みしても結局実が結ばれることがない不条理さとかがいい具合にギャグに落とし込まれていて面白かった。
○○なんじゃね?の決め台詞(?)もシュールで面白いしね。
頭おかしいと言っても、キャラがワンパなネタをするのではなく、展開の方が工夫されていたのでギャグアニメとして面白かったかな。
何かのゲームをしている時が、ネタが結構わかるというのもあって一番面白かった気がする。

ブコメ要素も良かった。あまり喋らない阿波連さんの方から告白するのは、より勇敢さが感じられて、阿波連さんの印象も上がった。
最終回での受け答えも良く、最初の出会いから1クール通じて二人のキョリ感がだんだんと近づいていくのが感じられて良かった。
どことなく似てるような気がしなくもない二人。

物足りなかったのはサブキャラかな。
基本的に阿波連さんとライドウくん二人で話が進んでいくのでサブキャラの存在感が薄かった。(ふたばちゃんはこの作品で一番かわいいキャラだと思ってるけど)
まあその点に関しては1クールだからというのもあるのか。

全12話:☆5-1-1-1-8-7-8-9-6-9-9-9

15位 ヒーラー・ガール <72点>

 

ヒーリング医療と言う架空の医療を扱ったアニメ。
ミュージカル要素をここまで多く取り入れたアニメと言うのも珍しいし、設定やミュージカル時の演出など、様々な要素において挑戦的だなと感じる。
一話丸々ミュージカル調の喋り方だった回は挑戦的すぎてついていけなかったが()
ヒーリングと言う独特な設定を、日常の一部として描くのが異様に上手かった印象。
その設定だけに焦点を当てた話を中心にせず、基本日常アニメな雰囲気なので、却ってこの世界ではヒーラーの存在はごく自然なものなのだと伝わってきて世界観に入り込みやすい。

歌には実際に身体作用、癒し効果があるものだし、ヒーリングと言う設定は恐らくそれの誇張、ヒーリング医療と言うのは恐らく患者へのケア的なものを誇張した設定で(そのため手術班も別にいる)、このアニメの設定は現実の延長したものだ捉えられたので、題材がかなり綺麗に噛み合っていたと感じたかな。

手術時の演出も良かった。そのまま演出無しでやったらシュールになりかねない部分を、抽象的な表現を用いて神秘的な雰囲気にしたのは正解。
原画が一人の回も多かったみたいで、複数人ではなく一人でやっているからこそ、回ごとにそれぞれに個性が感じられるものになっていて映像面でも面白い作品だった。ミュージカル時の映像単体で見ても面白い。

それ以外の部分は基本的に朝アニメに近いノリで、常にハイテンションだったり、テンポのいい会話などもあって日常アニメとしても楽しい作品だった。
様々な医療現場を通じての各キャラたちの成長を見守るアニメとしても良かったと思う。特に最終回、主人公がヒーラーを目指すきっかけとなった出来事を今度は逆の立場から描くという見せ方は、過去の憧れに近づけたという達成感が感じられて良かった。

一個微妙だった点はキャラの掘り下げがあまりなかったことか。
キャラ一人一人の印象は結構薄い。
金髪の子の掘り下げ回も話が少し微妙な感じでした。
そういうのもあって神回はなく、良回レベルで安定していた印象の作品。

声優としてはそこまでだに感じる人もいたけど、曲のレベルはめっちゃ高かったです。
こういう意欲作は増えてほしい。

全12話:☆9-8-3-9-9-8-8-6-9-8-7-9

14位 トモダチゲーム <75点>

 

デスゲーム系なので(人は死なないが)全く期待してなかったが、純粋な面白さというか、先の気になる具合で言うなら今期一だった。
全話通してB級感がすごいアニメだったけど、だからこその意味不明な展開を楽しめた作品ではある。唐突なキスや天智の立ち回りなどw
ゲーム自体も、粗がないとまでは行かないけどこれ系にしては第二ゲームまでは割と隅のほうまでしっかりとしていた印象。
最初の現金200万円等、見ていてガバいと思った部分にも作中で補填の説明があったりで、自分含め騙された部分もある。
ゲームの攻略法もルールの穴をつつくとかではなく、ルールにのっとった上でできることを考えているし、キャラの動きも自然で脚本に動かされている感がなく、単純に頭脳戦としての出来が良かった。
だんだんと全員が疑心暗鬼になって行きバラバラになる様も自然に描けていたと思う。
全話通してキャラ同士の駆け引きが面白い作品だった。

ただ、第3ゲームの最後と特別編に関しては打って変わって、相手キャラの知能が低下させられて脚本の都合で動かされている感があって少し残念だった。
頭回るはずの赤髪が友一が演技していることを疑わずに誰も監視を付けずに天智を探しに行くのはちょっと...。最後のじゃんけんも相手が疑わないのに違和感があった。
前半の心理戦路線の方が個人的には面白かった。

まあ突っ込みどころはあれどこのパート含め予想外の方向へと展開が進むから面白かったことは間違いない。
特にかくれんぼは見てる側も何が起こるか全く想像できなくてハラハラさせられる。
崖から突き落とす展開も最初は「は?」ってなったけど、実はそれすら裏あっての行動で、最初にも書いた通りおかしいと思った部分にも割と理由付けがあって。
一話毎の評価は後半の方が高くなってしまってるけど、前半は叩きたい気持ちの方が先行してしまってただけで前半の方が個人的には。
展開自体も面白かったけど、このアニメの面白さはどちらかと言うとキャラにあると思う。
登場人物全員が何を考えてるかわからない中でのキャラ同士の駆け引きが緊張感あって良かった。
第二ゲームまでは誰もが裏を持っていそうで犯人が分からないという緊張感、第三ゲームは主人公である友一が何を考えているかわからないという点や謎の主人公側への追加キャラなど常に緊張感のある展開を作れていたと思う。
有能な主人公が手段を選ばない行動で物事を解決していくのも厨二作品らしくかっこよかったしね。最終的に全部一見解決したように見えてまだまだ主人公含め全員に裏がありそうで先が読めない。

こういう作品は酷評される運命にあるんだろうけど自分は好きですよ。

全12話:6-4-7-7-7-8-8-9-8-6-7-6

13位 シャドウバースF(1クール目) <75点>

 

無印はかなりつまらなかったシャドウバースだけど、今回はかなり面白い。
やはり、朝アニメ系はかなり長クールなのでモチベ的にも目標はあった方がいいなと思う。超強いキャラを倒すという目標があるだけでも、段々とバトルを通じて力をつけていくうえで目標に近づいているように感じられて、ストーリーの進行が感じられるかな。
このアニメのいい点としてはルールを知らない自分でもカードバトルを楽しくみられるところかな。
遊戯王とかはデュエルが始まると割と会話がカードバトルに関することばかりになるけど、これは結構バトル中に相手との普通の会話が多い気がする。
その会話を通じてある時は相手の心を動かしたり、緩めの回では普通のキャラ同士の掛け合いになっていたりで、展開がカードバトル一辺倒になってないから退屈しない。
そんな風にカードバトル中にキャラの掘り下げがあるから、キャラに関しても印象に残って好きになれるかな。

特にツバサ回はマジでよかったと思う。
今まで出てきたキャラ達と、ツバサが接しながら心が変わっていく過程が丁寧だった。
ツバサが一歩踏み出すトリガーになったキャラたちも元はと言えば主人公達とのバトルで心変わりして今があるので、これまでの成果も感じられて良かった。
ノルマがありそうな朝アニメでは珍しくカードバトルをカットしてまで一人に寄り添った回をやってくれる時点で印象が良い。
そこまで丁寧にやっていたからこそ決め回ではちゃんと感動出来た。

今見てる朝アニメではこれが断トツで面白いです。(ドラクエは見てないので)


13話まで:6-4-4-6-7-8-8-7-8-9-9-8-8

12位 乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です <76点>

 

全く期待してなかったけど、面白かった枠。
ゲーム世界と言うのもあって、世界観が割と意味不明で、展開も結構意味不明、となろう系ながら展開からして新鮮な感じだった。
主人公も、根はいい奴というのはあるが、基本的にとことんクズで相手を煽りまくったり独特な雰囲気で、ここまでクズを突き詰めていると不快感はなく一週回って面白いという。
まさにゲームで言う噛ませの"モブ"みたいに王子達を煽り散らかしながら踏み躙って倒していくのが一週回って清々しかった。
謎のロボ戦やレースが始まるという滅茶苦茶な展開にこの煽り厨の主人公が合っていてエンタメとしては完璧。声優が合っているというのもあるんだろうな。

で、基本的に展開自体はずっとふざけながらもラブコメとしての部分など、しっかりとしている部分は真面目にやっていて、ギャグ部分以外の要素も良かった。
真面目な回だと主人公は割と善人ムーブなのは少し引っかかるものの、それはそれであり。
ゲームの話を崩してしまうと自分の知ってるシナリオ通りに話が進まないかという懸念や、本来の相手の方がオリヴィアは幸せなんじゃないかと言う理由からヒロインたちと距離を置くのも少し卑屈だと思いながらも理解はできるし、自分の利を優先しようとしている汚い部分がありつつも、オリヴィア達のこともしっかりと考えているのがちゃんと人間らしくてよかった。
それが、ゲームのシナリオとかを完全に無視してでも、とオリヴィアに心を許すシーンの良さにもつながっていたと思う。ゲームの設定が効いていたからこそ良かったかな。
5人のポンコツ王子たちも、マリエのことはちゃんと愛しているし、正攻法で主人公にリベンジしたり、なんだかんだ憎めない奴らで全員味があった。

気になった個所は、後半流石にモブじゃないだろって言う点と、男女に身分差があるという設定が後半息をひそめてしまったことかな。
作画はロボ戦とかかなり動かさないといけないシーンに関しては結構紙芝居だった印象だけど、作画崩壊みたいなシーンはなかったと思う。
キャラデザは個人的にはむしろこの作品の作風に合っていてこれで良かったと思ってるかな。

全12話:6-5-9-9-8-7-9-8-9-6-8-8

11位 おにぱん! <76点>

 

結構いいアニメですよこれは。
声優が棒なのでそこでの脱落者は多そうだけど、そこが特に気にならなければ。
自分はガル学で慣れたのでそんなに無理と言うことはなかったかな。

内容自体は虚無系の日常アニメ。鬼っ子たち3人が色々な出来事に振り回されて行くという内容。
深夜アニメっぽいノリもありながら、朝アニメらしくどことなく狂気を感じるネタもあり、両者の中間をとったみたいな作品だった。
おにぱんを手に入れるために訳の分からない試練を受けたり、わけのわからない部活の手助けをしたり、色々ぶっ飛んでて面白かったかな。
のりりん辺りは朝アニメにしては服装もエロくて少し深夜っぽいw
まあおはスタ枠って斉木楠男もそうだけどこういう作品多いしね。
日常系なので他に書くことはないです。


全12話:8-8-8-7-8-9-8-8-8-9-9-8

10位 かぐや様は告らせたい -ウルトラロマンティック- <77点>

 

昔一期を見てギャグが合わなくて途中切りしたけど、暇だった時期があったので3期を見ながら裏で2期まで一気見。

元からギャグが合わなかったとはいえ、3期の序盤は1期2期と比べても面白くなかったと思う。ギャグなのに少し話が小難しかったりして、一期のような分かりやすいギャグではなかった気がするし、そもそもそんな派手なギャグがなかった印象。正直序盤の話はほぼ覚えてない。

前半はそんな感じで悪い要素は特になかったので凡作ぐらいかなと思って見ていたが、後半になるにつれて石上や生徒会長の恋愛要素が増してきて面白くなった。
ここまではラブコメだったけど、最後の方は各キャラの内面描写がしっかりしていて、純粋な恋愛モノのような真面目な雰囲気だったのが印象良かったかな。

石上パートは高校卒業までに告白しなければ、と期限が迫っていることへの焦燥感に共感できたし、不器用なキャラだからこそ共感できる面もあった。そんな石上に四宮が自分を重ねアドバイスをするのは心境が理解出来るし、このシーンの最中に所々に漫画風の絵を差し込む演出もハマっていてより感情移入しやすくなっており、話演出含め良かった。

メインの生徒会長と四宮の話は完璧。
「告白した方が負け」という作品の決め文句や、ここまでの「どうやって相手を先に告白させるか」など、言ってしまえばしょうもない争いをやってグダグダと告白を引き延ばしてたから(悪い意味で言っているのではない)こそカタルシスが増していた最終回の告白だった。
1期2期があってこその感動で、3期から見ればいいやと思ってたけど、ちゃんと1期と2期も追ったのは正解だった。

最後のタワーでの告白時のシチュエーションはタイトルに恥じぬロマンティックさで告白の舞台として申し分なかった。
気流の動きの計算や、怪盗の謎解きクイズなど含め、あんな演出を思いつくあたり、設定どおり生徒会長は天才だなと。
ここまでの風船などの話も全部最終回につながるもので、最後まで見たら中盤までの話も悪くなかったように思えた。
告白時の間の取り方や途中に文字を挟む演出も、よりシーンを映える物にしてたかな。最終回が完璧だった。
完璧すぎて4期がこれを超えられる気がしないのが不安。

全12話:☆6-6-8-7-5-6-4-9-9-5-6-10

9位 ブラック★★ロックシューター DAWN FALL <77点>

 

10年前ぐらいにやってた奴の続編かと思ったら、完全新作だった。
確か昔の奴は精神世界云々であまり面白くなかった記憶だけあるが、今回のはSF寄りで結構良かったかな。
ただ、ボカロが元の作品なのに何でまたもボカロ層に需要がなさそうな硬派アニメになってしまうのか()

序盤は戦闘メインが多く、個人的にこの作品の戦闘はあまり変わり映えせずあまり面白いとは思えなかったので、地味な印象だったけど、途中から話に力を入れてきて面白くなったという印象。
ライトハウスNo.8に行くという分かりやすい目標もあり、徐々に謎や過去を明かしつつ着実に目標に近づいていくという謎解き風の見せ方もあってグダグダ感がなく、興味を保つことができた。

オチ関しても、強化学習アルゴリズムがはっきりとしないことを考えると、テラフォーミングのために地球で人類の適応環境のデータを取ろうとしてしまったというAIルナティックの行動も整合性が取れてはいるのか。
結末自体は視聴者の想像に任せますオチだったけど、綺麗に話がまとまっていてSFとして優秀だった。主人公の謎も、ヘーミテオスユニットの謎も、敵の目的も、世界観も、何もかも綺麗にまとまっていたと思います。
最終回での各キャラたちの未来の姿は、エンプレスの意思が受け継がれているのが伝わってきて良かったです。
OPとEDじゃない時点で最終回で流れるとは思ってたけど、未来でエンプレスの再登場する場面、予想通り最高に盛り上がるタイミングでブラック★ロックシューターも流れたのも、満足。

中途は寄り道があったりで微妙な回もたまにありましたが、一話完結の話も基本的には完成度が高かったかな。
バッドエンド寄りの話が多めで余韻に浸れる回も多く、その面でも自分の好みと合致していた作品だった。ロボットの回好き。
途中退場するキャラも多かったし、常に緊張感があり、終始重い空気を崩さなかった印象で、作品の雰囲気に一貫性があったので世界観に入り込み易かった。
荒廃したディストピアな世界観をしっかりと全話通して醸し出せている作品だったなと。

微妙だった点は最初に書いた通り、戦闘と、あとは会話が結構滑ってたところかな。
CGの出来もかなりいい方だと思います。

全12話:☆6-6-8-6-5-6-10-4-8-8-8-8

8位 サマータイムレンダ(1クール目) <78点>

 

1クール目なので適当に感想を書きます。
このアニメの一番いいと思うポイントは主人公の有能さ。
タイムリープものは視聴者がこの先何が起こるかわかっているため、下手な作品だと2週目以降では「なぜここでこういう行動を取らない?」と言うツッコミが絶えなくなる印象ですが、この作品はそんなことがなく、スマホでの録画など、むしろ自分が思っている以上のことをすぐに行動に出して調査してくれるのでストレスフリーで見られていい。サクサクと色々な物事を積極的に調べ、影について追及してくれるのでグダグダ感がなくテンポがかなりいい。
タイムリープ能力を持ちながらもできるだけ不安定なそれに頼りきりになろうとせず、1回のループでできる限りを調べつくそうとするのも合理的。
先に何が起こるのか確認をするために、潮がつかまっても、反抗や自殺するのではなく、影に殺す意思がないことを見抜き、できるだけ付き従って存命して情報を得る方が合理的だと判断するのも正に「俯瞰しろ」と言うセリフが言葉だけのものになっていなくていい。

一つの謎が終わったと思ったらまた更に謎が出てきて...と視聴者を飽きさせない展開の数々も良き。毎回最後の引きが上手い。
ホラー演出に関しても、所々挟まるグロ描写や、間の取り方の上手さなどもあって、かなり緊迫感があるものになっている印象。
戦闘メインになったら失速しそうと思ってたけど、意外とそんなこともなく、それはそれでひぐらしやリゼロと同じように、強大な敵にどうやって立ち向かうか、策を練っていくパートに面白さがある。

一カ所微妙な点があるとすれば、毎回新設定が出てきてそれまでの謎が分かり...と言う構成で伏線回収らしいものはあまりないところか。
にしても1話から3話が一番面白かったとはいえ少し点数下げ過ぎたか。

12話まで:10-10-9-10-9-8-8-9-6-8-6-9

7位 RPG不動産 <79点>

 

異世界で不動産屋を経営する日常系アニメ
ドラゴン家を買うやチート薬師に近い雰囲気で、その二作と同じくこれも楽しめた。

不動産と言う題材だからこそ現実ではなく異世界にしたんだろうか、ファンタジーだからこその特殊な家の数々で、頭のおかしな屋敷を回るのはギャグとしても面白く分かりやすかったので最後まで飽きなかった。
キャラに関しても人外だったり、ネクロマンサーだったり、こちらもファンタジー世界ならではのキャラ達で、それぞれの持つ能力やら特徴を活かせているストーリーで現実世界での日常モノにはない面白さがあった。
そういう要素が多かったこともあって、個性的な家やキャラに主人公達4人が振り回されるドタバタコメディとしての出来も良かった。
主役の4人も基本的には仲良くしている感じで、いつものきらら枠、何も考えずに見られる癒し枠としても申し分なかった。
ゲストキャラに割く時間と4人の会話に割く時間の配分も良く、毎回ゲストキャラはいるものの不動産の4人同士の絡みがぬかりなく十分にあったので、主役の4人も、ゲストキャラも全員印象に残った。

不動産アニメとしても、基本的には明らかにぴったりな家が見つかるパターンだが、思考を重ねて適当な家を紹介する回もあり、しっかりしていた印象。
基本的に主題から逸れたりせず、真っ当に不動産としてやっていたという点でも印象がいいし、実際ゲストキャラが来て家を紹介するという朝アニメ的なテンプレートに沿った不動産要素が面白かった作品でもある。

だからこそその点で言うなら最後のシリアスは絶対にいらなかった。
展開自体はそれほど悪くはない(ただ、良くもない)が、きららの雰囲気、ここまでのゆるふわな雰囲気と全くかみ合っておらず、途中でギャグ調のノリにもなったりするしで、シリアスにしても中途半端な出来になってる。ドラゴンの目的のオチも少し弱かったか。

シリアス要素で評価できる点としては、琴音がここまでファーがドラゴンでないと信じて色々と行動していた描写が多かったからこそ、普通に考えたら引き渡すべきところで、最後に琴音だけがファーを庇うという展開に説得力があったこと。
時には対立するのもある意味リアリティがあるし、その対立の元となるバックボーンが描かれてるのは良かった。

アイコンにしてるのにあまり悪い点書きたくはないが、もう一つ微妙に感じた点としては、舞台設定。
ファンタジー世界ならではの話は面白かったが、日本的な要素・展開(日本風の祭り等)が多く、ところどころ異世界感がなく残念だった。
琴音の名前や店の名前が堂々と漢字なのも引っかかる所。
原作買う予定だけどまだ買ってないので、それが伏線で勇者辞めますみたくオチなら申し訳ない。

キャラデザは不評みたいだけど、自分はこのキャラデザかなり好きです。
評価となると満点はあげられないけど、今期一、二に大好きな作品。
ラストがシリアスじゃなかったら3位を突き放して2位。

全12話:10-9-10-9-9-8-9-7-8-8-4-5

S(最高)

6位 群青のファンファーレ <84点>

 

世間評価はたぶん今期一悪いのかな、自分は最初から最後まで楽しめました。
自分は競馬の知識全くと言っていいほどないので、細かい部分には目が回らなかったからこそなのかもしれませんが。

まず、このアニメの後半を評価してる人からの評価も悪かった気がするアイドル編だけど、個人的にはパートも面白かった。
確かに競馬と言う題材の割に競馬要素が薄かった章だけど、最初の方からキャラの掘り下げ回を多く挟んで来ているあたりからも、どちらかと言うとそもそもこのアニメは主人公達が立派な騎手になるまでの内面的な苦難を描いた話をやりたいというのが伝わってくるので、アイドル編も主人公が自立してやりたいことをやるまでの王道的な物語として悪くなかったかな。
もし、アイドル要素と言ってライブが挟まれたりしたら、商業的な目的を感じてしまって興醒めだけど、別にそういう展開もないので、主人公の純粋なキャラ付けの一部として捉えられる。
仲間との結束もあのエピソードがあったからこそ得られたもの。
主人公がアイドルの道に戻るかを葛藤する中、仲間の励ましによって競馬の道をそのまま歩むことを決意する話は王道ながら良かった。

後半パートは主人公が一時的に変わり調教師の話。
風波を中心に調教師の仕事と言うものがしっかりと描かれていて興味が持てた。
特に競走馬のレースでの問題点を分析して原因を追究し、それに対する対処を風波考えるというのも、その分析がかなり具体的な内容で専門性があって引き込まれたかな。
それに明るい話ばかりではなく、馬の死亡、安楽死という暗い話もあったのが良かった。
風波の言うことだけを信じた大人たちの方にも問題ある気もするが、能力を持っていて先の分析力からも多大な信頼を置かれていたというのもあったのか、それは置いといて当然風波が責任を感じるはずで。
馬の死亡と言った調教師の仕事の上でぶち当たる暗い壁をどう乗り越えるかという話も、これも最初に書いた通りキャラの成長ストーリーとして一貫していて良かった。
葛藤の中、主人公の説得などを通じてキスケの死という現実を受け入れて一歩前に進んでいくのが成長を感じられて良かったです。

競馬シーンもCGが雑だったのは残念だが、それ以外は良かった。
合わないと思っていた澤野弘之のBGMがハマっていて迫力があったし、狙いの馬の前方に出るなどの戦略的な面もあって競馬知らない身としてはかなり面白かったです。
メインの相手の皐汰に関しても、その前での他人のつてがないからこその自分自身で努力するしかないという話は共感でき印象に残っていたので、ライバル的存在として機能していて熱かった。

ただ微妙な要素もないわけではなく、最終回は2カ所微妙な点があった。
一つはあのアイドルプロデューサーが何もなく丸くなりすぎなこと。
もう一つは、風波の能力が他人に譲渡可能と言うのは完全にファンタジーに足を突っ込んでしまっていて作風に合っていないということ。
能力的な見せ方だけど、実際は観察眼によるものだ的な設定で良かったのに。

全13話:6-5-4-7-9-9-8-9-10-9-8-9-6

5位 CUE! <85点>

 

これ系のアイドル(?)アニメはハマることは滅多にないけど、2クールなのもあってかかなりお気に入りのアニメに。
こういうキャラが大量に出てくるアニメは2クール以上ほしいなと思った。

序盤はキャラを16人一気に出してきてついていけずに微妙な感じだったが、それ以降は4人グループx4に分かれて話が展開されるようにやって徐々に慣れてきた。
そのグループごとに日常回や声優回があるのでキャラの多さはそれほど気にならず、グループのメンバーとしてキャラを把握できたし、1グループ1/2クール尺があるということでキャラに関しては終盤までには全員覚えられた。

話に関しては声優回、キャラの掘り下げ回、日常回が同じぐらいの比率で回ってくるといった感じ。声優回に関しては文句なしで面白かった。
自分は声優にはかなり疎いのでガチの声優オタにどう映るかはしらないが、少なくとも声優の仕事の描くべき部分は描けていたように思う。
声優回になると実際の収録を思わせるような沈黙した雰囲気になって、真面目にアフレコ場面が描かれるので印象が良かった。
単にアフレコを描くのではなく、そのアフレコを通じて演技の仕方や登場キャラの心情を考えることで、声優自信も何か得るという構成で、声優としての仕事の中で各キャラの成長が描かれており、声優物としても成長物語としてもいい出来。

声優回で特によかったのは1クール目のラスト。
陽菜の精一杯の演技が作者にも響き、原作に変化を齎す話は、演技によってよりキャラに魂が宿るというのか、声優の演技の力が感じられて良かった。
人に依ってはご都合に感じるのかもしれないけど自分はこういうパターンの話も好きかな。
最終回は、各々のキャラがここまで振り返りをしたり、声優とは何か語り合ったり、今後の目標について話し合ったりしながら、ポエム調の締め方で終わるのも2クールの集大成感があって良かったです。

掘り下げ回に関しては当たりもあれば外れもありといった印象。
2クール目の範囲しか覚えてないが、酷かったのは茶葉の回。別に喧嘩と言うほどでもないのに茶葉を捨てたのは本当に意味が分からなくて。
他にもあった気がするが覚えている回で酷かったのはこの回ぐらい。
逆に良かったのはタイムカプセルの回。演技の中でしかまほろと仲良くしなかった子役の子と美晴がシーンを含め対比的に描かれていて見せ方が上手かった。
ベタではあったが手紙の内容と、挿入曲の良さで感動した。
あとは利恵回。普段はふざけてるけど実は仲間のことを一番考えていて好感持てる。まさに組のリーダーにふさわしい。

日常回は最初にも書いた通り、スポットを当てるキャラをあくまで4人に絞れていたので後半になるにつれて楽しめるようになった。
二周目で見てみると前半も面白く。
割と頭のおかしな展開の連続だった気もするが、その部分はギャグ要素なので。
そういう箸休め回も好き。

全体を通して駄目だった点としては2クール目は声優と言うよりアイドルに話が傾倒しすぎていたことか。ラストは声優らしい話で終わってくれたが、途中は結構アイドルアニメだった。

肝心の声優に関しては力不足に感じる人も何人かいるが、聞くに堪えないレベルで棒読みレベルの人はいなかったと思う。
正直声優のうまい下手に関しては全くセンスがないので実際どうかはわからないが。

それと、何より曲が最高だった。
アニメで使われてる物だと、「雫の結晶」、「ゆめだより」、「ミライキャンバス」が特に好きです。CDとBD買った。

全24話:5-6-6-7-9-5-7-9-5-7-6-10-7(13話)-7-8-10-9-8-8-8-5-7-9-10

4位 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第3期 <87点>

第3期は本の話も含めつつ、家族の話に一層重きを置いていた印象。
このアニメは大きく本、神殿関係、家族に関しての話に分類されるのかな。

一期、二期で大方本作りに必要な道具は揃え終え、技術者に関しても集め終え、三期の序盤ではインクも開発し、いよいよちゃんとした本が完成するかと思えば、今度は既得権益と言う障壁。
確かにこの物騒そうな時代だと既得権益は無視してはいけない存在であり、道具揃えて作って終わりではなく、そういう細かい部分まで描けていて、やはりしっかりしている作品と言う印象。
インクの開発も、素材揃えて出来ましたではなく、色の調整のため試行錯誤するシーンまで描かれているように、実際に苦労するであろう部分はちゃんとその苦労まで描写されていて丁寧。
本作りという一見すぐに終わりそうな題材をここまで丁寧にやっているけど、だからと言ってダラダラとやっているわけではなく、本作りの上での障壁を取り除くための更なる目標が次々に打ち出され話の山場ができていくので、単純に退屈もしない。

神殿関係の話も面白い。
これもまた話自体は基本的に地味だが、面白く感じるということはこのアニメがオリジナルな世界観を作れているからだと思う。
最後の養子縁組、養女の話なども貴族と平民に分かれたこの世界観だからこそ身を守るために必要な対処法で、こういう面でも話に整合性が取れていてフィクションながらリアリティがあるので、世界観に入り込みやすい。
他の作品だと力で押し切って...みたいな雑な展開になりがちだが、この作品はそういう方向へ逃げずに現実的な方法で乗り切ってくるから印象がいい。
いくら知識があれど上位貴族には敵わないというのも現実的で、貴族社会の序列的なものも上手く描けている印象。
戦闘要素に関しても、魔術具など特殊な用具の存在や、結構細かい魔法の設定など、テンプレからの流用ではなくて戦闘重視な作品でないにも関わらず面白い。
新キャラも増え、神殿長の策謀もあったりで常に緊張感保てていたかな。
急にデリアが裏切ったり、特に最終回の展開だったり、思いもよらない方向へ展開が進んでいって面白かった。

家族の話についても特に良かった。
一期では主人公が本作りの邪魔をされたことによって家族に魔力をふるいかけたりする場面があったが、3期では家族のために本作りを一旦断念する、と2期の最終回での展開を通じて、より大切なものが家族へとシフトしていて成長を感じられた。
神殿での戦闘で今度は魔力を用いて家族を守るのも序盤との対比が効いていたと思う。
最終回も家族とマインがお互いのことを考えて、契約に反対せずに素直に受け入れるのが良かった。
このアニメは家族に限らず、キャラ同士の交わりが多く、繫がりがかなり大切にされている印象があるからこそ、最後の別れのシーンは感動できた。

個人的に3期が一番面白かった。
二人の赤ちゃんの話とかまだこれからと言う感じだったし、4期もぜひ欲しいんだけど、ないのかな。

全11話:8-8-8-9-9-9-7-8-10-9

3位 であいもん <89点>

 

和菓子屋に戻ってきた和と、複雑な事情を持つ一果との交わりを描いた心温まる人情劇。朝ドラとかでやってそう。

全話通して安らかな空気感が漂っていて、悪意のあるキャラも一切出てこないし人の優しさを描いたような作品。
基本的に一話完結形式だけど、ハズレに感じた回は一度もなく、かなり高水準で安定していたと思う。
それもあってか結構人数がいた気がするキャラ達全員が印象に残ってる。
特によかった回は6話、7話

6話は母が一果を迎えに来る回だが、緑松の皆も一果を引き留めようとはせず、母も一果を無理やり引き取ろうとせず、どちら側も一果のことを一番に考えていてあくまで本人の意思にゆだねるのが本当に良かった。
わざわざ引き取りに来る時点で一果のことを考えての行動だしね。
短絡的な作品なら母を悪として描くんだろうけど、この作品はそんなことはせずに両者共に共感できるようになっていて、この優しさ自体もこの作品のコンセプトに合ってる。
月見団子とぼたもちでどちらであろうと本質は変わりないことを表現するのも良かった。

7話は頭の固いバイトの子と、少し問題のある母親の話。
Aパート、Bパートとも相手が持っている問題点を和が優しく正してあげる回だったが、両パートとも和の過去や経験を活かしてのアドバイスで説得力があった。
Aパート、実際ああいう個人の和菓子店での接客の場面になると、私市のような機械的な対応よりも、和のような柔軟な対応の方が好まれそうだし、一果の指摘も尤も。けど、私市もしっかりとそのミスを反省して次に繋げるし、各キャラの成長が描けていていい。
Bパート、他人の母親相手でもはっきりと指摘出来たり、しっかりとしている部分はしっかりしている和。
過去だけを見るとダメダメだけど、この回に限らず他人のダメな部分には優しくアドバイスをしたり、常に他人のことを考えて行動したり、良い部分の方が沢山あるのでダメ男ながら憎めないキャラだった。

本筋の話、一果の父に関しては解決しなかったけど、そこは2期に期待。
最終回は和が一果にとっての父の代わりのような存在になれたことが仄めかされて終わりと、話に区切りはついていたかな。
二人の仲がより強固になったのが感じられて良かった。
ここまで一果にやさしく接してきたことが功を結んだのか、他人との関わり方と言う点でダメダメな和自身の成長にも繋がっているとも取れるのかな。

それと、主題である和菓子の作品への絡め方が非常に上手かった。
それぞれの和菓子の持つ意味や特徴をストーリーと絡めて描かれるのが話の作りこみを感じられて良かった。
和菓子の細かな知識などが多分に含まれているので、和菓子を扱うアニメ、和菓子屋としてのお仕事モノとしての出来も申し分なかった。
和菓子だけならず、サブタイも毎回本編の内容を抽象的に表せていて細かなところまで作りこまれてる作品だなと。
特に10話、うめかの成長に絡めて、未開紅という和菓子がテーマになっているのも良かったし、春(=梅の開花時期)待ち忍ぶというサブタイも言葉遊びが効いていて面白いし、本編にも寄り添えていた。

ストーリーもしっかりしてる上に、一果ちゃんや美弦が可愛いので萌えアニメとしても最高でした。少し小学生っぽくないところもあれば、ちゃんと年齢相応なところもある一果ちゃん好き。
どこか抜けてる和と他人に冷たい一果の会話が面白い作品でもあった。
和の間抜けな行動がギャグにもなっていて純粋に見ていて楽しい作品でもあったかな。
父の話が気になるのでぜひ続編を。

全12話:☆8-10-9-7-8-10-10-8-8-10-8-9

S+(神アニメ)

2位 まちカドまぞく 2丁目 <91点>

 

春アニメの癒し枠。
基本的にゆるいから何も考えずに見られていいし、会話のテンポもいいので飽きずに見られる。
二期は一期よりも結構テンポに関してはさらに良くなった気がするのと、演出も多くてギャグの切れも良くなっていたような。
まちカドまぞく特有のよくわからない演出というか効果音好き。
2期からの新キャラのリコや店長も相変わらず個性的で、シャミ子たちとの絡みも面白かった。
2期は最初からキャラが多いのもあって更にワチャワチャ感が増していて楽しかった。みかんや小倉さんの出番が増えたのはうれしい。
リリスの出番少なめだったのは少し悲しいけど。

メインストーリーに関しても満足。
暗すぎず明かり過ぎずの絶妙なシリアス感が保てていて作品の雰囲気にあっていたし、そんな中でシャミ子の活躍が見られて良かった。
そういや一期から桃って笑ってないイメージがあったからあのシーンにはグッとくるものがあった。
一期から引っ張られてる桜の謎に関しても、(父の話はまだとはいえ)少し回収されたのかな。
最後のタイトル回収やまちカドタンジェントと言い、萌えアニメだけど、伏線や話の練りこみ具合が感じらる。
桃が闇落ちしてまでシャミ子を助けに来るなど、この話や、それ以前にも一期の最終話付近の展開を通じて、2期ではシャミ子と桃の関係がより近づいている感もあっていい。

それと、桃、リコや店長含め、まちカドまぞくは他の萌えアニメでは見ない感じの声が多いのが結構好き。
ギャグで印象的なのは断トツで最終回の店長、急にこの作品にそぐわない下ネタ的なことやりだすのは不覚にも笑ってしまった。

全12話:☆9-9-9-9-8-9-8-10-8-9-10-9

1位 薔薇王の葬列 <100点>

昔のGONZOが作ってそうな気がしないこともないアニメ。
一話を見て今後面白くなりそうと感じたなら最後まで見るべき、地味でつまらないなと感じたなら切るべき。
個人的にはコメディ要素など一切なしでずっと真面目な雰囲気の本作は常に筋が通っていて好感が持てた。

薔薇戦争中の出来事を描いた作品だが、戦争自体にはそれほど焦点は当てられず、登場人物の関係性などに重きが置かれた作品。
リチャードを中心に各キャラの心理描写が丁寧でかなり深い部分まで描かれるので共感しやすく、それぞれのキャラの顛末には感慨深いものがある。

ヘンリーの話も、バッキンガムの話も主人公が固よりの立場を取るか、それともその立場を捨てて情を取るかの狭間で揺れ動くという話。
そう言う内容だからこそ、主人公の両性具有設定も、主人公の女性的な側面と男性的な側面を表す象徴としても機能していて良かった。
時々見せる恋心的なものは女性的、だが本人は恋愛感情を優先させたくはなく、王(王族)としての立場(=男性的)を取りたいと思いつつも、時には誘惑やヘンリー、バッキンガムの後押しもあり、その狭間で葛藤する様が良く描けていた。

ヘンリーやバッキンガムがその時のリチャードにとっての心の拠り所になってることがそこまでの話の内容的に見て取れるため、実は敵だと分かったヘンリーとの接触や、バッキンガムに対する最後の決断の辛さには共感ができ、両者の殺害/処刑シーンには哀愁が漂っていた。
だからと言っても、ヘンリー編では父を亡き者にしたランカスター派に対する憎しみも理解でき、バッキンガム編では一度選んだ道でもある王の道から今更引けないことも理解でき、恋愛的感情と立場を優先しての意思双方が理解できるからこそ見ている側もより辛いものがあった。
バッキンガム編に関してはバッキンガムはリチャードとは対照的に立場よりも恋愛的感情を優先させており、その面で相反する二人のすれ違いには悲しいものがあった。

母の話も、リチャードが大きく孤立して初めて母の気持ちを理解できたということなのだろうか。
その直前のアンの愛してほしかったのに愛されず荊に縛られ続けたままだったという本音の訴えもあってこそ、同じように父から愛されずに孤立していた母の気持ちに同意できたというのもあるんだろう。
序盤から引っ張られてきた部分もきちんと回収されて良かった。

最終回のオチも良かった。
ティレルと言うヘンリーに瓜二つな存在が、(声優的にも物語的にも辻褄が合うため同一人物だろうが)、12話のリチャードの「どうか、愛してくれ」と言った頼みに呼応するかのように「愛しているよ」と言うセリフで締めるのは、ここまでの話の繋がりが感じられて完璧だった。
ただただ話が進んでいくように見えて序盤の話も後半にしっかりと活きており綿密に作られた物語だというのが実感できる。
最後には序盤からずっとリチャードのそばにいたケイツビーに行きつくのだろうか。悲しくも救済があるオチ。

キャラの描写以外にも様々なキャラの思惑が錯綜する群像劇としても見応えがあった。
主人公を含め誰がどんな行動を取るかが読めない作品でもあり、常に誰かが裏切るのではないか、敵対するのではないかと言う緊張感があった。この時代の王権は歴史の教科書などを見るだけでも暗殺とかばかりで不安定なものだというのが分かるし、その雰囲気が作品内でも見て取れた。

話が良かっただけに作画が今期でも最低クラスだったのは本当にもったいない。基本的に紙芝居。
一か所褒められるのは背景がずっと暗い色調だったのがこの作品の陰鬱な雰囲気にマッチしていて良かったということ。
よくよく考えれば、モブキャラ全員のっぺらぼうなのも、この作品の暗い雰囲気に合致していて、むしろ作画の悪さすらも偶然とはいえこの作品の暗い雰囲気を強調させていた説も微レ存...?
いやさすがにそうだとしても重要な部分で枚数が少なかったり褒められたものではないけど。

最後まで見た後にもう一周すると見える物も変わってきそうなので今年中に二周目視聴したい。

全24話:☆6-7-8-6-8-8-7-7-8-9-10-8-8(13話)-9-9-9-9-10-9-9-9-10-10-10

 

OPランキング

今期はOP豊作クール...のはずだけどEDが豊作すぎてあまり豊作感がない()
余談があるなら何か書いてます。

1.星が泳ぐ/マカロニえんぴつ
(サマータイムレンダ)

2.ハニージェットコースター/なすお☆
(可愛いだけじゃない式守さん)
まてまてのところ好き。遊び心ある歌詞が面白い。

3.凹凸/吉岡清恵
(カッコウの許嫁)

4.ハイライト・ハイライト/the peggies
(くノ一ツバキの胸の内)

5.Venus Line/広瀬香美
(BIRDIE WING -Golf Girl's Story-)
ヴぃー↑なすらいん↓ヴぃー↑なすらいん↓

6.Feel You,Heal You/ヒーラーガールズ
(ヒーラーガール)

7.Gold/EGOIST
(ビルディバイド -#FFFFFF-)

8.嗚呼、我が浪漫の道よ/PelleK
(骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中)
外国の歌い手さんです。よくニコ動に転載されていて結構聞いたことがある。

9.Chasing the dream/鈴木杏奈
(ワッチャプリマジOP2)

10.チキチキバンバン/QUEENDOM
(パリピ孔明)
予想以上に国内外問わずバズった曲。

EDランキング

EDはここ3年で一番ぐらいの豊作。亮曲揃い。

1.Find the truth/Rainy。
(ゼロの日常)
歌ってる人13歳ってマジですか...。うますぎる...。

2.ミライキャンバス/AiRBLUE
(CUE!24話ED)
最終回のラストに一番いい曲を持ってくる采配さすが。
AiRBLUEの曲全部好きだけど、これは特にいい。
ちょっとアンジェラアキ感ある?

3.キョリ感/ハコニワリリィ
(阿波連さんははかれない)
落ち着いた感じの歌声が作風、阿波連さんのキャラに合っていて良きです。

4.ロメオ/花江夏樹江口拓也
(ヒロインたるもの! ~嫌われヒロインと内緒のお仕事~ 8話ED)
LIPxLIPには申し訳ないけどこのバージョンの方が好きでした。
LIPxLIP版もほぼ同じぐらい好きですが。

5.ゆめだより/AiRBLUE
(CUE!ED2)
卒業式ソングかな? CUEは心が浄化されるような曲が多くて好きです()

6.螺旋/Nowlu
(薔薇王の葬列ED2)
毎回このEDへの入りがいいんだよね。歌詞も本編にあっているし曲調も物悲しさがあって本編後に聞くとかなり余韻が残る。

7.灯日/saji
(トモダチゲーム)
かげきしょうじょOPとか怪病医ラムネEDも大好きだけど、sajiの曲はこれが断トツで一番好きです。かっこいい。

8.宵加減テトラゴン/コーロまちカド
(まちカドまぞく 2丁目)
本編に合っている明るくハイテンションな曲です。一期含めてもこれが一番好き。

9.四角運命/三月のパンタシア
(カッコウの許嫁)
こんなかっこいい曲調と映像を見たら、もっとドロドロした内容を想像してしまう()

10.0/GOOD ON THE REEL
(エスタブライフ グレイトエスケープ)

印象に残った挿入曲

挿入曲も一応全部点数とかメモ取ってるけど、聞き込みがOPとEDに比べて少なくて...。
そんな中でもかなり印象に残ってよく聞いている2曲。

1.雫の結晶/AiRBLUE
(CUE!16話挿入曲)
本編のいいタイミングで流れる曲です。
これも例の如く優しい曲調で大好き。

2.Eutopia/法元明
(ラブライブ ! 虹ケ咲学園スクールアイドル同好会 2期 1話挿入曲)
ラブライブはさすが曲に力入れてるだけあってほとんどいい曲だけど、特に印象に残ったのはこの曲。中国語英語日本語、三つの言語を含んだ曲で独創性が強い。

3.青へ/LIPxLIP
(ヒロインたるもの! ~嫌われヒロインと内緒のお仕事~ 9話挿入曲)
LIPxLIPの曲で一番良かったのはこれです。そんなしっかりとは流れなかったけどすぐにはまりました。

 

OP/ED映像ランキング

今期は曲だけでなく映像のいいOPEDに関してもマジで豊作でした...。
本当にOPEDが強かったクール。
作画よりもセンス重視です。

1.SPYxFAMILY ED
これは文句なしでセンスの塊。度のパートを切り取ってもいいけど、サビ部分は特に。
外では真面目に振る舞ってる家族が家の中では好き放題している感じが本編にもあっていて良き。

2.ゼロの日常 ED
これはもう本編の感想の方に長々と書いてしまった()
作画は普通だけど、本編に非常にマッチしていてコナンファンなら絶対に刺さります。

3.可愛いだけじゃない式守さん ED
音ゲーみたいなED。EDだけで普段は守られてばかりの和泉くんがたまには式守さんを守ってあげるという物語、本編の内容を表現できていていいです。

4.カッコウの許嫁 OP
こういう現代的な要素を取り入れたOP最近増えてきている気がするけど、その中でも特にこれは、現代的な陽キャ高校性感のある映像。

5.古見さんはコミュ症です。 OP
映像で言うなら2期派です。かなり個性的で新鮮なOPです。
サビ前はクラス写真?を思い出すような映像(?)かな?

6.パリピ孔明 OP
低すぎかもしれませんが、上が強すぎるだけです。冬ならたぶん一位。
言わずもがなですね。タイトル通りのパリピ感溢れるOP

7.可愛いだけじゃない式守さん OP
曲だけではなく映像も遊び心合っていいですね。これも高校生活の様子が伝わってきます。

8.トモダチゲーム OP
奇抜な演出が多いOP。
映像が次々に動きますがどの部分も細かい部分まで凝っていてかなりセンスのいるOPだと思います。色調、エフェクト、画面の使い方何もかもセンスありますね。
これはちょっと低すぎたかも...。年間TOP10に普通に入ってるかも。

9.サマータイムレンダ OP
これは手抜きと言う人がいても仕方ないと思いますが、自分はこういう本編に密接につながる要素を次々映していくOP好きです。
基本黒と白で、不思議な模様が浮かび出たり不思議な映像が、ホラー色の強い本編には非常に会っていると思います。EDも同様に好きです。

10.阿波連さんははかれない 3話ED
ダンスの特殊EDです。可愛げのある振り付けが好きです。

 

余談

切った作品は其れ、則ちスケッチ。のみ。
お笑いもVtuberも好きじゃないし、あれはさすがに見てもいいことなさそうなので。
夏アニメも印象としては豊作かな?
今の所てっぺんが一番楽しめてます。